30日の東京外国為替市場の円相場は一時1ドル=146円台後半と、前日の東京時間から上昇。米国の利下げ観測の高まりがドルの重しとなっており、円は底堅く推移しそうだ。月末に絡む実需の円買いや年末に向けた持ち高調整の動きも注視される。
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大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、ドル・円は月末で実需の取引が中心となり、29日の円高・ドル安水準を再び試すかどうかが焦点だと指摘。「28日のウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事のハト派発言が尾を引いている。より高くより長くとしてきた政策金利の方針を修正するコミュニケーションだとすると、ドルの潮目が変わった可能性もある」と述べた。
29日の米国債相場は続伸。10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い4.26%程度、2年債利回りは9bp低い4.65%程度で取引を終えた。FRB高官らから12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で金利据え置きを支持する発言が続く中で堅調に推移。金利スワップ市場は来年5月までの利下げを完全に織り込んでいる。
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米金利低下・ドル売りの流れに月末の実需の円買いも重なり、円は29日に2カ月半ぶりの高値を付けた。30日は月末で輸出企業によるドル売り・円買いや、低金利の円を売ってドルを買う円キャリー取引が積み上がる中、年末に向けて持ち高を調整する円買いが強まるかも注視される。日本銀行の中村豊明審議委員の講演が予定されており、金融政策の正常化に絡んだ発言も相場に影響を与える可能性がある。
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2023-11-29 22:37:00Z
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