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NY市場サマリー(21日)株反落、ドル上昇、利回り低下 - ロイター (Reuters Japan)

<為替>  ニューヨーク外為市場ではドルの地合いが改善。米連邦準備理事会(FRB)が10月31日─11日1日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、金利を巡り制約的なスタンスを当面維持する可能性を示唆したことに反応した。

主要通貨に対するドル指数は終盤の取引で0.14%高の103.58。一時は8月31日以来の安値となる103.17に沈んでいた。

FOMC要旨では、当局者は今後の利上げについて慎重なアプローチを取ることが可能であり、インフレ低下の進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合にのみ、金利を引き上げる必要があるとの見解で一致した。さらにFRBの政策には「インフレ率が持続的に低下することが明らかになるまでしばらくの間、制約的な姿勢を維持する」ことが求められる可能性があるとも記した。

LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「FRBにはまだ勝利宣言する用意はできておらず、現時点では2024年に利下げする考えはないというメッセージが明確となった」と述べた。

ただ、CMEのフェドウォッチによると、金融市場はFRBが来年5月までに少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する可能性を約60%織り込んでいる。20日は約58%だった。

NY外為市場:

<債券> 米金融・債券市場では、米債利回りが低下した。米経済指標を受け、鈍化する米経済がリセッション(景気後退)入りする可能性が示唆された。

全米リアルター協会(NAR)が21日に発表した10月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.1%減の379万戸と2010年8月以来13年超ぶりの低水準に落ち込んだ。ロイターがまとめた市場予想は390万戸だった。

エバーコアISIのマネジングディレクター兼マクロリサーチアナリスト、スタン・シプリー氏は「人々はリセッションに陥るのではないかと疑問に思っている。11月1日時点では誰もそんなことになるとは思っていなかった」と指摘。「現在、市場が織り込むリセッションの確率は35─40%程度だ。来年前半にはリセッションに陥るとみている」と述べた。

CMEのフェドウオッチによると、2024年3月の政策決定会合でFRBが利下げを実施する確率は28%。5月利下げの確率は46%となっている。

2・10年債の利回り格差はマイナス47.3bp。長短金利の反転は2022年7月からで、長期的には景気後退の前兆とみられている。

米金融・債券市場:

<株式> 米国株式市場は反落して取引を終えた。S&P総合500種は6営業日ぶりの下げとなった。業績見通しを嫌気して小売株が売られた他、テクノロジー株も下落した。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した10月31日─11月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨も相場を圧迫した。

議事要旨によると、当局者は今後の利上げについて慎重なアプローチを取ることが可能であり、インフレ低下の進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合にのみ、金利を引き上げる必要があるとの見解で一致した。

半導体のエヌビディア(NVDA.O)は0.9%安で通常取引を終了した。引け後に発表した四半期決算と業績見通しを受け、時間外取引では一時約2%下落した。

米小売業大手コールズ(KSS.N)は第3・四半期決算で売上高が予想を下回ったことから下落した。

米国株式市場:

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米利上げ停止観測が広がる中を買いが優勢となり、3営業日ぶりに反発した。

米連邦準備理事会(FRB)による利上げ打ち止め観測の拡大を背景に、午前は対ユーロでドルが一時軟調に推移し、米長期金利が低下する場面があった。ドル建てで取引される商品の割安感が意識されたことに加え、金利を生まない金の投資妙味が高まり、金は買いが優勢となった。

この日午前に発表された10月の米中古住宅販売件数は前月比4.1%減の379万戸と5カ月連続で落ち込み、2010年8月以来最低の水準となった。米景気減退への警戒感が浮上する中、安全資産とされる金に買いが入る面もあったもよう。 市場関係者の間では、中東地域での紛争を巡る懸念は後退し、FRBによる今後の金融政策の行方に、より関心が集まっているとの声も聞かれた。

NY貴金属:

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、有力産油国による追加減産観測を手掛かりとした買いが一服し、利益確定の売りがやや優勢となった。

一部メディアが17日に報じたところによると、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は26日開催の閣僚級会合で、最大日量100万バレルの追加減産を検討する可能性があるという。また、サウジアラビアが今年7月から実施している自主減産についても、2023年末から24年春まで期限を延長する公算が大きいと伝わった。

これを受け、相場は前日まで2日連続で大幅上昇。しかし、この日は買われ過ぎとの見方が台頭する中、米感謝祭の祝日(23日)を前に利益を確定する動きが広がった。ただ、エネルギー消費量の多い米国や中国の需要鈍化懸念も根強く、77ドル付近では下げ渋る展開。終盤にはわずかにプラス圏に浮上する場面もあった。市場は、足元の需給動向を確認しようと、21日夕と22日午前に発表される官民の在庫週報に注目している。

NYMEXエネルギー:

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2023-11-21 22:29:00Z
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