24日の米国株式市場で、S&P500種株価指数は小幅に続伸。週間では4週連続でプラスを維持した。感謝祭の祝日明けとなったこの日は、ホリデーシーズンでニューヨーク時間午後1時までの短縮取引だった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4559.34 | 2.72 | 0.06% |
ダウ工業株30種平均 | 35390.15 | 117.12 | 0.33% |
ナスダック総合指数 | 14250.85 | -15.01 | -0.11% |
恐怖指数として知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は12.46と、2020年1月以来の水準に低下した。
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが一時3万8000ドル台に上昇し、仮想通貨関連の銘柄が買いを集めた。エヌビディアは約2%安。中国の顧客に対し、H20と名付けられた新しい人工知能(AI)用半導体の投入を来年第1四半期まで延期すると通知したとの報道が嫌気された。
エヌビディア、中国向け新AI用半導体の投入を延期-ロイター
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のマイケル・ハートネット氏によると、金利がピーク水準に達したとの見方が広がる中、株式投資への資金流入は約2年ぶりの規模に拡大した。
株式ファンドへ大規模な資金流入、ピーク金利観測強まる-BofA
インタラクティブ・ブローカーズのチーフストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は「市場は季節的に適切な時期に、売られ過ぎの状態から見事に立ち直った」と指摘。「米利上げサイクルの終了を見込んだ動きで、それは問題ない。しかし、足元では急速な緩和サイクルが前提となっているもようで、それには投資家の想定をはるかに超えて景気が悪化する必要があるかもしれない」と述べた。
この日発表された経済指標では、米国製造業・サービス業を合わせた総合購買担当者指数(PMI)統計で、雇用の指数が2020年半ば以降で初めて縮小圏に陥った。
米総合PMIの雇用指数が縮小、2020年半ば以降初-S&Pグローバル
ロボット掃除機「ルンバ」を製造する米アイロボットは39%急伸した。アマゾン・ドット・コムによるアイロボット買収計画を欧州連合(EU)当局が承認する見通しだと伝わったことが買い材料。
アイロボット急伸、アマゾンによる買収計画をEUが承認見通しと報道
来週は、ゼットスケーラーとクラウドストライク・ホールディングスが決算を発表する。このところ相次いだハッカー攻撃を受けて、企業がいかにサイバーセキュリティーを優先しているかが浮き彫りになりそうだ。このほか、セールスフォースやデル・テクノロジーズの決算は、法人支出の全般的な縮小を受けて売上高の伸びが鈍化すると予想されている。
米国債
米国債市場も午後2時までの短縮取引。年限全般で利回りが上昇した。ドイツが新規の純借り入れに対する憲法上の制限である「債務ブレーキ」を4年連続で停止すると決定したことを嫌気して欧州債券が売られ、米国債も連れ安となった。来週、新発債が大量に供給されることも地合いを悪化させた。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.60% | 6.0 | 1.33% |
米10年債利回り | 4.47% | 6.2 | 1.41% |
米2年債利回り | 4.95% | 4.9 | 1.00% |
米東部時間 | 14時44分 |
ナットアライアンス・セキュリティーズの国際債券責任者、アンドルー・ブレナー氏は、短縮取引となった同日の取引では、開始直後からドイツが「債務ブレーキ」の停止継続を余儀なくされた影響が出たと指摘。「それで独連邦債利回りが上昇し、他の欧州諸国の国債も売られ、米国債にもその流れが波及した」と述べた。
さらに、新発の米国債が来週、大量に供給されることになるとブレナー氏は付け加えた。
27日に540億ドルの2年債と550億ドルの5年債、28日に390億ドルの7年債入札が実施される。
為替
ニューヨーク外国為替市場では、ブルームバーグ・ドル・スポット指数が低下。強弱まちまちの内容となった米PMI統計の発表直後に、この日の安値をつけた。週間では7月以来となる2週連続の下落となった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1238.88 | -3.29 | -0.26% |
ドル/円 | ¥149.49 | -¥0.07 | -0.05% |
ユーロ/ドル | $1.0940 | $0.0035 | 0.32% |
米東部時間 | 16時37分 |
S&Pグローバルが発表したPMI統計では、製造業とサービス業を合わせた総合が50.7(予想50.4)。製造業は49.4(同49.9)、サービス業は50.8(同50.3)だった。
円は主要10通貨の中で精彩を欠いた。ドルに対しては前日終値を挟んで小動き。一時は149円67銭まで売られた。直近では149円40銭台後半。
一方、小売売上高の上振れが追い風となり、カナダ・ドルがアウトパフォームした。
原油
原油相場は続落。薄商いの中、日中は方向感に乏しい展開となり、取引終盤に下げ幅を拡大した。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は、会合の延期を余儀なくされる原因となった生産枠を巡る対立の解消に努めている。
参加国の代表が明らかにしたところによれば、OPECプラスはアンゴラとナイジェリア向けに設定された2024年の生産目標を微調整し、ここ最近両国が表明した不安を和らげようとしている。
一方、イスラム組織ハマスは、イスラエルとの4日間の戦闘休止合意の下、パレスチナ自治区ガザで拘束していた人質24人を解放。これを受けて戦争絡みのリスクプレミアムが縮小した。
ハマス、ガザで拘束の人質24人解放-イスラエルと4日間の休戦 (1)
原油の国際指標となる北海ブレント先物1月限は前日比84セント(1%)安の1バレル=80.58ドルで引けた。商いは乏しく、日中は2ドルの幅で推移した。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)1月限は前営業日比1.56ドル(2%)下げて75.54ドルで終了。
バーバラ・ランブレヒト氏らコメルツ銀行のアナリストは、リポートで「OPECプラスの会合を控え、原油相場は大方レンジ取引となる可能性が高い」と予想。サウジアラビアは「依然として、原油市場の安定化に必要な供給削減の大部分を担う意思があるようだ」と記した。
金
金スポット相場は上昇。週間でも上げ、これで2週続伸となった。市場では米金融政策の緩和見通しを織り込む動きが続く中でドルが下げ基調となっており、それが金相場を支えている。
24日は重要な節目である1オンス=2000ドル前後での推移となった。ドルは11月に入り大きく値下がりしている。米経済データ軟化とインフレ鈍化を受け、米金融政策が来年急速に利下げ方向にシフトするとの見方が強まっている。
金スポット相場はニューヨーク時間午後1時45分現在、前営業日比8.57ドル(0.4%)高の1オンス=2000.82ドル。週間では1%上昇。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前営業日比10.30ドル(0.5%)上昇の2023.50ドルで引けた。
原題:Stocks Up for the Week With VIX Hitting 2020 Low: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries End Shortened Session Lower Ahead of Monday Auctions(抜粋)
Dollar Extends Longest Slide Since July After PMIs: Inside G-10(抜粋)
Oil Falls as OPEC+ Seeks to Resolve Pre-Meeting Output Dispute(抜粋)
Gold Heads for Weekly Gain as Markets Bet on Fed Pivot in 2024(抜粋)
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2023-11-24 21:38:00Z
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