一見、普通のグミのように見えますが、大麻に似た成分を含んでいるとみられ、口にした人が救急搬送されるケースが相次いでいます。
子どもが誤って口にする恐れも
■“大麻グミ”各地で救急搬送相次ぐ
土曜日のお昼ごろ、サタデーステーションが訪ねたのは、東京小金井市の武蔵野公園。
報告:小山颯
「あちら子どもを連れてピクニックをされてる方もいますね。」
武蔵野公園では今月初め、野外イベントに来場した40代男性が配ったグミを食べた、
10代から50代の男女5人が体調不良を訴え救急搬送されました。
同様のグミを食べて救急搬送されたケースが、今週相次いで明らかになっています。
今月3日には、東京メトロの押上駅で男女4人が体調不良に。
先月7日には、新橋の飲食店で、男性が一時、意識不明の重体に。
大阪府内では、今年に入ってから男女十数人が搬送されていたことも明らかに。
いずれも大麻成分に似た「HHCH」とみられる物質が含まれたいわゆる“大麻グミ”を食べていました。
■子どもが誤って食べてしまう可能性も…
“大麻グミ”見た目は、一般的なグミと何ら変わりはありません。
そのため誤って食べてしまう危険性もあります。
実際、カナダでは、子どもがもらって食べたハロウィンのお菓子に、大麻由来の成分が混ざっていたといいます。
カナダ在住 娘が“大麻グミ”を食べたホール奈穂子さん
「見た目はいつも食べているグミのお菓子と同じものだったので、(娘が)1つ口の中に放り込んだところ『ちょっと変な味がしたから残りは捨てた』と、そうすると数分以内に頭がクラクラして、でも起き上がれなくなってしまった。」
すぐに病院に連れて行き、事なきを得ました。
またこちらは、タイの店舗で売られているお菓子。これらには、大麻の成分が入っているといいます。
小さな子どもを持つ保護者は…
小学校1年生の子どもを持つ父親
「もしかしたらそこでお菓子もらうかもしれない。今回の事件があって不安には思います。」
■実際に“大麻グミ”を食べた人は…
サタデーステーションは、実際に“大麻グミ”を食べて体調に異変を感じたという人に話を聞くことが出来ました。
“大麻グミ”を食べたことがある女性
「目が覚めてからも吐き気が続いていたり、頭がふわふわして視界がゆがむような感覚がありました。」
こちらの女性は、いわゆる“大麻グミ”を食べて、命の危機を感じたと話します。
“大麻グミ”を食べたことがある女性
「「あれ、おかしいな」という違和感を感じて、それでちょっと頭がぐらぐらするなと思ったら目が覚めたときはもう次の日の夕方になっていて、もうその間の記憶がないくらい気絶していたという感じです。」
相次ぐ“大麻グミ”による健康被害。きのう、グミを製造販売した大阪の会社がインタビューに応えました。
グミ製造販売会社「WWE」 松本 大輔 社長
「我々は半年以上前から『HHCH』摂取していますけれど、今のところ人体への影響はございません。何事も摂取しすぎているのは、人体に影響があると思いますので、お酒、市販薬、嗜好品、同じですけど、用法用量を守って使うのがいいと思ってます。」
体調不良は、過度の摂取によるものだとして、グミの安全性に問題はないと主張。
このグミは全国で販売しているといいます。
17日、厚生労働省の麻薬取締部は、大阪市内の2店舗と東京都内の販売店に相次いで立ち入り検査を実施。
渋谷区の店舗には“大麻グミ”の販売停止命令を出したことがわかりました。
報告:四宮謙太郎
「こちらはきのう、麻薬取締部が立ち入り検査を実施した店舗ですが、住宅地の中に店があるといった印象です。」
このように身近なところで“大麻グミ”が販売されていました。
街の人はー
「そんなのが簡単に買えるなんて怖いなと思いました」
■“大麻グミ”が人体に及ぼす影響は?
“大麻グミ”の「HHCH」とは、大麻に含まれ幻覚症状などを引き起こす違法な成分「THC」を真似してつくられた合成物質です。
現在は、規制の対象外ですが、こうした成分を摂取する事で体には、どんな影響があるのでしょうか?
違法薬物の成分に詳しい湘南医療大学の舩田教授は…。
湘南医療大学 舩田正彦・教授
「大麻に含まれている『THC』というものが大麻の危険性の大きな原因となる成分。幻覚作用や気分が変わるといった精神的な変容という作用が出てくる。合成した化合物(THCC)につきましては、非常に効果の強い、そういったものが出てくる危険性はあり得るということだと思います。」
こうしたグミを子どもが誤って食べることに警鐘を鳴らします。
「非常に危険性が高いのではないかということが海外の研究からも指摘されていますので、注意する必要があると思います。」
大麻由来の成分に似た合成化合物の成分が含まれている“大麻グミ”をめぐり、危険性のある薬物の規制について国も動き始めています。
板倉朋希アナウンサー)
武見厚生労働大臣は、「今後、薬物が特定されれば、速やかに指定薬物として、所持・使用・流通の禁止を検討している」と述べ、今後似たような薬物が出回る恐れがあるとして、包括的な指定についても検討する考えを示しています。こうした件について、大麻などの薬物規制に詳しい慶應義塾大学・太田達也教授に伺ったところ、「指定薬物の規制はイタチごっこが続いていて、取り締まりを効率化するため、化学構造が似ている薬物はまとめて指定薬物にでき、これまでにも包括指定された薬物もある」ということです。
高島彩キャスター)
実際に指定するまでどれくらい時間、期間がかかるものなんでしょうか?
板倉朋希アナウンサー)
太田教授によると、「かつては3〜4か月かかっていたそうですが、現在は指定されるまでの期間は短縮傾向にあり、危険性を証明する証拠がそろい次第、迅速に指定が行われるようになっている」ということです。
高島彩キャスター)
薬物の規制に関しては動きが出てきているということですが、柳澤さん。
ジャーナリスト 柳澤秀夫氏)
迅速性というのが一番のポイントだと思いますよね。とにかく一刻も早くということだと思うんですが、誤って食べるだけじゃなくて、知らないで食べてしまうケース。例えば袋に注意書きがあったとしても、外に取り出されていたら分かりませんからね。ですから特に子どもに対する注意喚起というのは大切ですよね。
高島彩キャスター)
自己防衛のためにも「人からもらったものは食べちゃいけないんだよ」と改めてしっかりと伝える必要というのも感じました。
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2023-11-18 15:09:17Z
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