ジョージ・ライト、キャサリン・アームストロング(ロンドン)、BBCニュース
東京の宇宙ベンチャー企業「ispace」(アイスペース)は26日、月着陸を目指していた同社の月着陸船について、月面に衝突した可能性が高いと発表した。
同社の月面探査計画「HAKUTO-R」の着陸船は、日本時間26日午前1時40分ごろ、着陸の予定だった。たが、その直前に通信が途絶えたという。
エンジニアらは何が起こったのか調べている。
計画では着陸船は月面で、積んでいた探査車や、玩具メーカーが開発したテニスボール大の探査ロボットを降ろす予定だった。
着陸船は昨年12月にスペースX社のロケットで打ち上げられ、5カ月かかって月付近に到達していた。
アイスペースの袴田武史・最高経営責任者(CEO)は、着陸予定時刻の約25分後、着陸船との交信が確認されていないとし、月面に着陸できなかったと考えざるをえないと述べた。
袴田氏はその後、「現時点では月面着陸完了の見込みがありませんが、着陸フェーズまで実行できたことで多くのデータと経験を獲得でき、このミッションの意義を十分に達成したと考えております」とのコメントを発表した。
月面まで89メートル
月着陸のライブのアニメ動画によると、着陸船は月面から89メートルまで接近していた。
着陸船は高さ2メートル超、重さ340キログラムで、月着陸船の中では比較的小型でコンパクトだった。時速約6000キロで周回していた月軌道(月面から約100キロメートル)を離れ、約1時間で月面に着陸の予定だった。
月の北半球にある着陸地点に到着後、月の土壌や地質、大気を分析するための探査機器2機を送り出すことになっていた。そのうちの一つは、玩具「トランスフォーマー」を生み出したタカラトミーが作ったものだった。
<関連記事>
4カ国目を目指したが
これまでに月面にロボットを送り込んだ国は、アメリカ、ロシア、中国だけだ。いずれも政府出資の計画で実現させた。
2019年にはイスラエルの探査機「ベレシート」が民間初の月面着陸を目指した。月周回には成功したが、着陸の際に通信が途絶えた。
今回のアイスペースのミッションの主な目的は、月面への商業的な打ち上げの可能性を評価することだった。同社は今後数年間で着陸船を次々と試験する予定で、今回はその最初だった。
同社は「人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ」をビジョンに掲げている。また、「月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型の月着陸船と、月探査用の月面探査車」を開発している。
今回のプロジェクトに関わっていない宇宙コンサルタント企業「ロケット・エンジニアリング」のディレクターのアダム・ベイカー博士は、もし月着陸に成功していれば、宇宙開発への商業的な関与において「大変革」となっていただろうとBBCに話した。
「これを手頃な費用で繰り返せるのであれば、月面に何かを送り込むのにお金を払う用意がある人にとって、道が開けることになる」
https://news.google.com/rss/articles/CBMiJWh0dHBzOi8vd3d3LmJiYy5jb20vamFwYW5lc2UvNjUzOTU1NDnSASlodHRwczovL3d3dy5iYmMuY29tL2phcGFuZXNlLzY1Mzk1NTQ5LmFtcA?oc=5
2023-04-26 04:25:51Z
1967287825
Bagikan Berita Ini
0 Response to "日本企業の月着陸船、月面に衝突か ispace - BBCニュース"
Post a Comment