20日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日に比べ50円81銭(0.18%)高の2万8657円57銭で終えた。朝方は欧米の金融引き締め長期化観測を背景に売りが先行した。売り一巡後は政府の政策期待に伴う買いが半導体株などに入り、日経平均は上げに転じた。
20日午前に岸田文雄首相が海外からの投資促進策の一環として、半導体などの分野でサプライチェーン確立の数値目標を盛り込んだ「アクションプラン」を月内にも示すと伝わった。朝方に一時、3カ月ぶりの安値を付けた東エレクなど半導体関連に買いが入り、日経平均を押し上げた。「数値目標を盛り込むなら具体的な政策が出てくる、との期待が市場で高まった」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネージャー)との声があった。
日経平均は朝方は下げて始まり、164円安となる場面もあった。19日発表の3月の英消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回った。米国でも物価高止まりが続くとの見方があり、欧米の金融引き締め長期化観測を背景に売りが出た。日経平均が18日に付けた年初来高値(2万8658円)を上回る場面では高値警戒感から個人投資家による利益確定の売りも相場の上値を抑えた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に続落し、前日比0.65ポイント(0.03%)安の2039.73で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆2428億円、売買高は9億2255万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1027、値下がりは702、変わらずは106だった。
ファストリが上昇し、1銘柄で日経平均を40円強押し上げた。ソニーGは年初来高値を更新した。京セラやTDK、キーエンスも高い。半面、ソフトバンクグループ(SBG)は下げた。信越化とエムスリーが安く、中外薬と第一三共も下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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2023-04-20 06:38:16Z
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