その一方で、輸入の量を指数で示す「数量指数」は、前年度と比べて1.6%のマイナスで2年ぶりに減少しました。
つまり、「量は減ったのに額は増えた」という状況となっています。
その理由は原油などの価格上昇と記録的な円安です。
財務省によりますと、昨年度輸入された原油のドル建ての輸入単価は、国際的な取り引き価格の上昇を反映して、前の年度よりも32.5%上昇しました。
一方、税関長が公示する為替レートの昨年度の平均値は、1ドル=135円5銭と20.7%の円安となりました。
この結果、原油の円建ての輸入単価の上昇率は、59.9%とドル建ての上昇率を27.4ポイントも上回りました。
単価は、1キロリットル当たり8万7195円と比較が可能な1979年度以降最も高くなっています。
一方、昨年度の輸出額は前の年度よりも15.5%増えました。
しかし、「数量指数」は、3.9%のマイナスと2年ぶりの減少となり、こちらは、輸出量の落ち込みが円安によって補われた形です。
かつては「円安は輸出に有利に働く」と言われてきましたが、昨年度の輸出量を見るかぎり、円安の恩恵が輸出に及んでいるとはいいにくい状況となっています。
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2023-04-20 06:37:55Z
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