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「2024年問題」物流業界で配送効率高める取り組み広がる | NHK - nhk.or.jp

トラックドライバーの人手不足が懸念される物流の「2024年問題」への対応が課題となるなか、九州では野菜や果物の輸送の一部をトラック輸送からフェリーに切り替える「モーダルシフト」の取り組みが動き出しています。

九州から関東や関西に出荷される野菜や果物のほとんどはトラックで輸送されていますが、JA全農=全国農業協同組合連合会ではその一部をフェリーに切り替える取り組みを試験的に始めています。

この取り組みでは、九州各地の野菜や果物を九州の玄関口、北九州市の「中央卸売市場」にある物流拠点に集めたうえで、トラックに乗せて市内の港から関東や関西の港にフェリーで運びます。

今の時期は、旬を迎えた福岡特産のブランドいちご「あまおう」を東京の市場に向けて主に北九州発、神戸行きのフェリーで週に1回から2回運んでいます。

いちごは、収穫された日の夕方に北九州でフェリーに乗せられ、翌朝には神戸に到着してその日のうちにトラックで東京の市場などに届けられ、その翌日には競りにかけられるということです。

JA全農では、関東向けのいちごは収穫から3日目までに東京の市場で競りにかけることにしていますが、フェリーを使った場合でもトラック輸送と同様に3日以内に市場に届けられるということです。

輸送にかかるコストは、物流拠点での作業などが増える分、従来のトラック輸送よりも上がる見込みですがドライバーは乗船中は「休息」とすることができ、勤務時間を減らすことができるということです。

また、いちごの輸送では、鮮度を保つために低温の温度管理を徹底していてトラックはフェリーに乗ったあともフェリーの電源を使って温度管理をしています。

JA全農では今後もフェリーを活用した輸送を継続し、「2024年問題」によるトラック輸送への影響が広がった場合にはフェリーの活用を拡大させたいとしています。

いちごの試験輸送を担当する全農物流園芸営業部北九州青果事業所河田大樹所長は、「運べないリスクを軽減するために何ができるか、先を見据えて模範的な取り組みになるよう取り組みたい」と話していました。

また、運送会社のドライバーの壇一彦さん(47)は「長距離ドライバーは運転が長いと体に負担がかかるので、体を休めるという点においてとてもありがたい」と話していました。

北九州と神戸や大阪を結ぶ路線を運航する「阪九フェリー」によりますと、九州では「2024年問題」を念頭にトラックの代替手段としてフェリーを活用する動きが相次いでいて昨年度の平日の利用率は9割を超え、トラックの利用は前の年と比べておよそ1万台多い13万台余りに上るということです。

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2024-03-31 19:33:43Z
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