欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行(中銀)総裁は、想定されている6月の初回利下げ後に追加利下げをする場合、恐らく9月まで待つ必要があるとの見方を示した。
ナーゲル氏は24日、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開催されているイタリア北部ストレーザでブルームバーグテレビジョンに対し、来月見込まれている利下げに続く行動を急ぎ過ぎないようけん制した。
同氏は「6月に利下げがあるとして、われわれは待つ必要があるだろう。恐らく9月まで待つべきだと考えている」と語った。
ECBが次回6月6日に発表する政策判断では、利下げの決定が広く織り込まれているが、その後についてはあまり明確ではない。経済成長の勢いが増し、インフレや賃金の伸びにも根強さが見られる中、連続利下げが必要な根拠は弱まりつつある。
6月の後の展開について政策委員の多くは発言を控えているが、シュナーベル理事は先週、7月の行動には反対すると示唆した。
市場は依然として6月の初回利下げを見込むものの、9月の追加利下げ確率は60%としている。年内に3回目の利下げがある確率は今や3分の1とみられている。先週時点では年内3回の利下げが事実上完全に織り込まれていただけに、大きな変化だ。
ECBが23日発表したユーロ圏の妥結賃金は予想に反して伸びが加速し、政策当局者にとって警戒すべき兆しを示した。ナーゲル氏は「賃金のデータはかなり強かったが、自分にとって驚きではなかった」と指摘し、「賃金のデータは遅行指標の類いであることが多い。従って、データの内容は過去のインフレ率に関連している」と論じた。
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原題:Nagel Says ECB Should Wait for September for Second Rate Cut (2)(抜粋)
(第5段落以降を加えます)
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2024-05-24 14:32:16Z
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