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円相場 急激な動き 一時153円 政府・日銀が繰り返し市場介入か | NHK - nhk.or.jp

1985年に先進5か国がドル高是正で協調した「プラザ合意」のあと、円相場は長期にわたって円高方向の動きが続きました。

その後、1995年には日米貿易摩擦を背景にアメリカからの円高を求める圧力が強まるという見方から円は一時、1ドル=79円台まで値上がりしました。これに対して、G7が行き過ぎた円高ドル安の是正で合意し、日米が協調して大規模な市場介入に踏み切ったことから円は値下がりに転じます。

さらに大手金融機関が相次いで経営破たんした金融危機を受けていわゆる日本売りが起き、1998年には、1ドル=147円台まで円安が進みました。

その後円が買い戻される場面もありましたが、2000年以降はデフレや不良債権問題を背景に円安基調が続きます。

しかし、2008年のリーマンショックを受けて、ドルを売って円を買う動きが強まり、円高ドル安が進行。

2011年の東日本大震災の直後には復興に大量の円が必要になるとの思惑から投機的な円買いが加速しました。さらにヨーロッパの信用不安が深まったことで安全資産として円を買う動きが進み、この年の10月、1ドル=75円32銭まで上昇、最高値を記録しました。

円高の流れが変わったのは2012年。この年に発足した安倍内閣がアベノミクスを打ち出し、よくとし日銀が大規模な金融緩和策に踏み切ったことで円安が加速。その後は、1ドル=120円前後で推移します。

ここ数年、円安を加速させているのは日本と欧米との金融政策の方向性の違いです。

2021年以降は、アメリカのインフレと金融引き締めを背景に円安ドル高が進み、2022年9月、1ドル=145円台後半の水準で政府・日銀は24年ぶりにドル売り円買いの市場介入に踏み切りました。

翌月の10月にも1ドル=151円94銭まで下落したところで介入の事実を明らかにしない「覆面介入」を実施します。

その後は日銀が大規模な金融緩和策を修正するのではないかという観測もあって1ドル=140円台まで円高が進みましたが、日米の金利差が大きい状態は続くという見方から円安基調は変わりませんでした。

日銀は今月、マイナス金利政策を解除し、17年ぶりに金利を引き上げましたが、当面は緩和的な金融環境を続けるという姿勢を示したことで市場では円売りドル買いの動きが強まっていました。

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2024-05-02 09:53:56Z
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