20日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=155円台後半で小幅に下落。米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言を受けた米国金利の上昇がドル買いを促している。一方で、米経済指標の弱さも意識され、日本銀行の政策変更に対する警戒感が円を下支えする中、日中は実需の売買をこなしながら155円台の取引が続きそうだ。
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大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは「米指標は弱めのものが目立つが、金融環境が緩み過ぎるとインフレ懸念が再燃するため、FRBのけん制姿勢も変わらない」と述べた。日銀の金融政策については「6月や7月の決定会合が注目され、円金利が上昇すれば円が買われてしかるべき」とみるが、今のところ相場の大きな手がかりにはなっていないと話した。
17日の米国市場では景気先行指数が予想を下回り、ドル売り・円買いが先行した。一方、ボウマンFRB理事がインフレは当面高止まりするとの予想を改めて示し、米長期金利は4.42%程度に上昇。金利スワップ市場で9月の利下げ織り込みが8割弱に低下し、ドルは下げ渋った。
ボウマンFRB理事、インフレは「当面」高止まりー金利維持で鈍化へ
米景気先行指数、4月は前月比0.6%低下-市場予想0.3%低下
20日の円相場は155円台で推移し、事業会社の決済が集中する五・十日(ごとおび)に伴う売買が中心になりそうだ。前週末は日銀の国債買い入れ据え置きで155円台後半に下落したが、156円付近では下値が堅かった。引き続き日銀の早期利上げや国債買い入れ減額が警戒され、円を下支えしそうだ。イラン大統領のヘリコプター事故の動向や、中国人民銀行のローンプライムレート発表の影響も注視される。
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2024-05-19 22:42:00Z
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