26日の米株式相場は下落。金利見通しを左右する可能性のある経済指標の発表や米金融当局者の発言を控え、最高値付近で勢いを失った。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 5069.53 | -19.27 | -0.38% |
ダウ工業株30種平均 | 39069.23 | -62.30 | -0.16% |
ナスダック総合指数 | 15976.25 | -20.57 | -0.13% |
金融当局がインフレ目標の基準としている個人消費支出(PCE)価格指数が29日に発表される。食品とエネルギーを除いたPCEコア指数は1年ぶりの大幅上昇が予想されており、物価上昇を抑えるための道のりの険しさが浮き彫りになりそうだ。
米PCEコア価格指数、1年ぶり大幅上昇か-金融当局が重視の指標
モルガン・スタンレー傘下Eトレード・ファイナンシャルのクリス・ラーキン氏は「経済データが再び中心的な材料になるだろう」と予想。「今月発表された消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったため、インフレ再燃の脅威や、それが利下げ時期に与える影響を巡り、PCE価格指数への注目が高まる可能性がある」と述べた。
S&P500種株価指数は5070近辺に下落。アルファベットは人工知能(AI)における問題が検索事業を危機にさらしているとの懸念が再燃する中、下落した。エヌビディアは最高値を更新。アマゾン・ドット・コムはダウ工業株30種平均の構成銘柄入りを果たした。ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは強気の業績予想が好感され、時間外取引で上昇した。
アルファベットに売り、AIにおける地位や検索事業へのリスクを懸念
ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストによれば、経済見通しが明るいままで、最近の出遅れ銘柄に資金が流入すれば、株価にはなお上値余地がある。
セシリア・マリオッティ氏率いるゴールドマンのチームは、S&P500種が最高値を更新したことに伴い、投資家のポジションはいわゆる「マグニフィセント7」に「極めて」集中していると指摘。そのため反落のリスクもあるが、「強気のセンチメントとポジショニングが一段と支えられる余地はある。特に現金からリスク資産や株式の出遅れ銘柄へより大規模なローテーションが見られるようになればなおさらだ」と記述した。
CFRAのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は「AIが引き起こした上昇の結果、投資家は相場が天井を付けるのか、それとも買いの裾野が広がるのかに注目している」と指摘。「いずれ買いが広がるとみているが、最初の利下げが第2四半期より後に先送りされることはないと投資家が確信するまで、そうはならないだろう」と語った。
ラファー・テングラー・インベストメンツのアーサー・ラファー・ジュニア社長は、現在利上げの可能性があると見ている人は「大間違い」だと主張。「米金融当局がこの時期に利上げを検討するには、インフレ率が本当に大幅上昇し、1四半期だけでなく継続的に上昇しなければならない。常にインフレは月ごとにブレがある。インフレ率が高止まりしたり、上昇に転じたりすれば、当局は利上げの可能性を復活させる前に、しばらく静観するだろう」と記述した。
その上で、利下げが第2四半期の終わりから第3四半期の初めに先送りされるというのが、今のところ最悪のシナリオだと指摘した。
米国債
米国債利回りは上昇。欧州中核国市場での全般的な売りに加え、米国での大規模な社債発行や2年債および5年債入札が影響した。優良企業による米国での社債発行が今週は約350億ドルになると予想されている。今月これまでに少なくとも1530億ドル(約23兆円)相当となり、2月として過去最高を記録した。
米社債発行、2月として過去最高に-少なくとも23兆円相当 (1)
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.40% | 2.6 | 0.59% |
米10年債利回り | 4.28% | 3.1 | 0.74% |
米2年債利回り | 4.72% | 3.5 | 0.75% |
米東部時間 | 16時57分 |
外為
ニューヨーク外国為替市場のドル指数はほぼ変わらず。利下げ時期を占う上で、今後の経済指標や米金融当局者の発言に注目が集まっている。円は対ドルで一時、0.2%安の1ドル=150円84銭を付けた。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1241.57 | -0.79 | -0.06% |
ドル/円 | ¥150.71 | ¥0.20 | 0.13% |
ユーロ/ドル | $1.0851 | $0.0030 | 0.28% |
米東部時間 | 16時57分 |
原油
ニューヨーク原油先物相場は上昇。中国需要回復の兆しなどが材料視された。複数の市場関係者がロンドンで開催の年次業界会合、国際エネルギーウィークに参加していることもあって売買高は低調となった。
週末にリビア西部の油田からの輸出が一時停止したことや、イエメンの親イラン武装組織フーシ派に対する米軍主導の攻撃が強化されたことも、原油価格の押し上げ要因となった。
需要を巡る前向きな兆候も一部で見え始めている。中国では春節(旧正月)期間中の旅行活発化で持続的な消費回復への期待が高まっている。
原油相場は過去2週間、比較的狭いレンジでの取引が続いてきた。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産の影響を、米国などからの生産拡大が相殺していることが背景にある。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の商品ストラテジスト、フランシスコ・ブランチ氏は「OPECプラス以外からの供給が今後数年は大幅に増加する」とリポートで指摘。「原油価格は当面は安定的に推移するはずだ」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前営業日比1.09ドル(1.4%)高の1バレル=77.58ドルで引けた。ロンドンICEの北海ブレント4月限は1.1%高の82.53ドル。
金
ニューヨーク金相場は反落。米国債利回りの上昇に押されて売りが優勢となった。投資家は今週予定されている一連の米金融当局者発言や米経済指標発表に身構えている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前営業日比10.50ドル(0.5%)安の1オンス=2038.90ドルで終えた。
原題:Stock Rally Stalls at Start of Data-Packed Week: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Ease Lower After Double Auctions, Heavy USD Issuance
Dollar Pauses as Kiwi and Aussie Lead FX Declines: Inside G-10
Oil Rises on US Physical Market’s Strength, China Demand Hopes
Gold Slips as Traders Gear Up for US Economic Data, Fed Clarity
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2024-02-26 22:01:00Z
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