(ブルームバーグ): リクシルグループは18日、潮田洋一郎会長兼最高経営責任者(CEO)が業績悪化を理由に5月20日開催予定の取締役会の終了時をもって取締役を辞任すると発表した。山梨広一社長兼最高執行責任者(COO)も取締役を退任する。
両氏は、現時点では会長・CEO並びに社長・COOの役職は辞任・退任する意向を示してないという。同社は、イタリアの子会社の減損損失計上により2019年3月期は530億円の赤字になる見込みであると発表。従来は15億円の黒字を予想していた。
リクシルGの発表資料によると、退任理由について潮田氏は損失の対象期間にCEOを務めていた瀬戸欣哉氏に対する任命責任を取るとしている。山梨氏は株主総会終了後の任期満了をもって取締役を退任する。
リクシルGのトップ人事を巡っては昨年、瀬戸欣哉社長兼CEO(当時)が退任し、創業家出身の潮田会長がCEOに復帰。指名委員会委員長だった山梨氏が社長に就任した。同社が後に発表した報告書で潮田氏が瀬戸氏との意見対立からこのまま瀬戸氏に経営を任せることはできないと考え、指名委員会でのCEO交代を提案したと指摘されている。
一連の動きを受け、英投資会社マラソン・アセット・マネジメントらリクシルG株主の一部が今年3月、「指名委員会の2人が自らを指名するのは利益相反の可能性が高く、深刻なガバナンス不全だ」などとしてリクシルGに対し、潮田会長と山梨社長の取締役からの解任を目的とする臨時株主総会の招集を要求。4月にはしびれを切らせた一部株主が株主による総会招集許可を東京地裁に申し立てた。
潮田会長、山梨社長が取締役を退任すると臨時総会の当初の開催目的は達せられることになる。両氏は3月の株主の要求に対し、定時総会と日程的に近いことも挙げ、請求の取り下げを求めていくとしている。一方でリクシルGは5月下旬に臨時総会を開催できるよう準備も進めるという。前CEOで取締役の瀬戸氏はCEOへの復帰に意欲を持っており、定時株主総会で自身を含む8人の社内・社外取締役候補を提案すると発表した。
同社は18日に都内で記者会見を開き、潮田氏らが出席する。
(c)2019 Bloomberg L.P.
Takako Taniguchi
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190418-70147078-bloom_st-bus_all
2019-04-18 08:00:00Z
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