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詐欺疑って交流絶った男性、食欲なくなるほど気になり謝罪…最終的に詐欺と気付いた「機械的メッセージ」 - 読売新聞オンライン

 SNSを利用し、投資話を持ちかける「SNS型投資詐欺」と、恋愛感情を抱かせる「ロマンス詐欺」が増えている。突然の電話で混乱させる特殊詐欺とは異なり、時間をかけて信用させるのが特徴だ。被害者が周囲から見えにくいネット銀行で送金するケースもあり、今年に入って秋田県内の被害額は5月までで特殊詐欺の7倍に上っている。(菊池蓮)

 「韓国人です。日本に来て1年になりました。私たちは友達になれます」

 2月、秋田市の60歳代男性のインスタグラムに「ローラ」と名乗る女性からメッセージが届いた。男性は車や趣味の釣りの話をした後、LINE(ライン)で連絡先を交換した。

 やりとりの中で投資を勧められたため、詐欺を疑って交流をやめた。だが、思い直して謝ると、再びもうけ話をされて指定口座に5万円を送金した。その後も「一緒に旅行に」などと誘惑され、計65万円を振り込んだところで詐欺に気付いた。

 これは、県内で実際に2週間にわたって行われたロマンス詐欺の一幕だ。被害者の了承を得て公開した県警生活安全企画課の若松秀樹次長は「特殊詐欺は急な電話で被害者を焦らせる手口が多かったが、SNS型はメッセージを交換しながら時間をかけて信頼関係を作り、少しずつ金を取る」と解説する。

 被害者の男性は、途中で詐欺を疑って交流を絶ったが、その後は「食欲もなくなった」ほど気になる存在になっていた。最終的に詐欺に気づいたのは、こんな機械的なメッセージが届いたからだ。「あなたは多額の払戻しドルなので、両替料を支払う必要があります。これは普通です」

 同課によると、ロマンス詐欺では、「日本に行きたい」「病気になったので治療費がいる」など要求が重なって気づくことが多い。SNS型投資詐欺では、被害者が自ら「投資」などと検索して偽の広告に誘導されたりするケースが目立ち、金を引き出そうとして被害に気づくケースが多いという。

 同課によると、県内の今年1~5月の被害状況(暫定値)で、SNS型投資詐欺とロマンス詐欺の被害件数は26件、被害額は約2億8600万円に上った。特殊詐欺と比較すると、被害件数(51件)は半分ほどだが、被害額(約4000万円)は7倍強となる。

 また、従来の特殊詐欺では、送金時にATM(現金自動預け払い機)が利用されたため、金融機関の職員が詐欺を見抜き防ぐことができた。しかし、最近は被害者が送金にネット銀行を利用することもあり、第三者が被害をくい止めることが難しくなっている。

 若松次長は「SNSだけのつながりの人から金の話が出たら詐欺を疑ってほしい」と注意を呼びかける。

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2024-06-15 10:30:00Z
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