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NY市場サマリー(28日)ドル小幅安、株価下落 利回り上昇 - ロイター (Reuters Japan)

<為替> ドルが小幅安。5月の米個人消費支出(PCE)価格指数が前月から鈍化し、連邦準備理事会(FRB)が年内利下げに踏み切るとの観測が強まった。

FRBがインフレ指標として重視する5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.6%上昇し、前月の2.7%から鈍化した。前月比では変わらず。4月は0.3%上昇で改定されなかった。 もっと見る

取引終盤、ドルは対円で小幅上昇し、160.815円。一時、161.27円まで上昇し、約38年ぶりの高値を更新した。

ドル/円は月ベースで約1.9%、四半期ベースで約5.9%それぞれ上昇した。

他の通貨では、ユーロは0.1%高の1.0709ドル。第2・四半期、ユーロは0.7%下落している。

ドルは対スイスフランでは、横ばいの0.8986フラン。

NY外為市場:

<債券> 国債利回りが序盤の低下から一転、上昇に転じた。米インフレ鈍化が利回りを押し下げたものの、米大統領選や間近に迫ったフランス国民議会(下院)選挙を巡る不透明感を受けた。

米商務省が28日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.6%上昇し、前月の2.7%から鈍化した。前月比では変わらず。4月は0.3%上昇で改定されなかった。 もっと見る

これを受け、年内の利下げ観測が高まり、米債利回りは低下した。

ただ、11月の米大統領線に向けて27日に開催されたテレビ討論会で、バイデン大統領が精彩を欠くパフォーマンスを示したことでトランプ元大統領が勝利するとの観測が高まり、米国の長期的な財政・金融政策の方向性に対する懸念が広がった。

一方、フランス債利回りは週末30日の第1回投票を控え上昇。世論調査ではフランスの極右政党が勝利する可能性があると示唆されている。

指標10年債利回りは約5ベーシスポイント(bp)上昇の4.34%。6月は18bp低下、第2・四半期としては14bp上昇した。

2年債利回りはほぼ変わらずの4.72%。6月は17bp低下したが、第2・四半期では10bp上昇した。

30年債利回りは7bp上昇の4.5%。6月は15bp低下、第2・四半期は17bp上昇だった。

2・10年債の利回り格差はマイナス38bpとなった。

米金融・債券市場:

<株式> 序盤の上昇から下げに転じて取引を終えた。インフレ指標を消化した後、バイデン大統領と共和党のトランプ前大統領とのテレビ討論会を受けた政治的な不透明感が重しとなった。

ナイキは1日当たりの下落幅としては約20年ぶりの大きさを記録。悲観的な見通しが嫌気された。

米商務省が28日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.6%上昇し、前月の2.7%から鈍化した。前月比では変わらず。4月は0.3%上昇で改定されなかった。 もっと見る

LSEGのフェドウオッチによると、PCE価格指数の発表を受け、9月の利下げ確率は66%に上昇。市場では引き続き年内に利下げが2回実施されると見込まれている。

米債利回りが序盤の低下から一転した上昇したことも一部の大型株に対する圧力となった。

セクター別では、エネルギー(.SPNY), opens new tabと不動産(.SPLRCR), opens new tabの上昇が目立ち、それぞれ0.42%高、0.62%高となった。一方、公益事業(.SPLRCU), opens new tabと通信サービス(.SPLRCL), opens new tabはそれぞれ1.08%、1.63%下落した。
スポーツ用品大手の米ナイキ(NKE.N), opens new tabが19.98%急落。2025年度決算について、予想外の減収見通しを示したことを受けた。一般消費財(.SPLRCD), opens new tabを押し下げた。 もっと見る
S&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tabは四半期でそれぞれ3.9%、8.3%上昇した。一方、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabは1.7%安となった。
個別銘柄では、光通信機器メーカーの米インフィネラ(INFN.O), opens new tabが15.78%上昇。フィンランド通信機器大手ノキア(NOKIA.HE), opens new tabが23億ドルで同社を買収すると発表した。 もっと見る

米国株式市場:

<金先物> 米物価関連指標が小幅鈍化したことを好感した買いに、続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比3.00ドル(0.13%)高の1オンス=2339.60ドル。週間では0.36%高だった。

米商務省がこの日発表した5月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.6%上昇と、前月から小幅低下。伸び率は市場予想通りだった。根強いインフレが確認されたものの、想定していたほどの過熱感を示していないと受け止められた。しかし、その後発表された6月の米ミシガン大消費者景況感指数と6月のシカゴ景況指数(PMI)が市場予想より上振れしたことで上値も重く、相場はかろうじてプラス圏を維持して引けた。PCEなどが消化されるとドルが対ユーロで下落に転じたため、ドル建てで取引される金の割安感が意識され、相場の支援要因となった。

NY貴金属:

<米原油先物> 低調なガソリン需要や四半期末に伴う持ち高調整の売りに押され、3日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比0.2 0ドル(0.24%)安の1バレル=81.54ドル。週間では1.00%高だった。9 月物は0.19ドル安の80.64ドル。

米エネルギー情報局(EIA)は28日付の石油供給に関する月報で、4月の米石油生産量と需要は4カ月ぶりの高水準となる一方、4月のガソリン需要は日量883万バレルと、2月以来の水準に低下したと明らかにした。夏季の旅行客の増加で燃料需要が拡大するとの期待は強いものの、低調なガソリン需要を示す統計を受け、原油は売りに押された。月末や四半期末の持ち高調整の売りも出たもよう。

ただ、直近の米経済指標が市場が警戒していたほどインフレ圧力の高まりを示唆する内容でなかったことから米利下げ期待が根強く、下値は限定的だった。

NYMEXエネルギー:

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります

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2024-06-28 21:52:00Z
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