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ビットコイン現物投資型ETF、承認に時間要した理由は-QuickTake - ブルームバーグ

米証券取引委員会(SEC)が暗号資産(仮想通貨)ビットコインの現物に直接投資する上場投資信託(ETF)を承認する決定を下したことで、最も古く時価総額が最大の仮想通貨に新たな投資家が押し寄せる公算が大きい。ETFは米国人の間で株式や債券、コモディティー、通貨、不動産に投資する方法として非常に人気があり、フィデリティ・インベストメンツや世界最大の資産運用会社であるブラックロックなどからビットコイン現物投資型ETFが提供されれば、これまで暗号資産に距離を置いていた人々を引きつけると予想される。

1. ビットコイン現物投資型ETFとは

  7兆ドル(約1000兆円)の市場規模を持つETFは、資産バスケットや指数のパフォーマンスに連動する運用成果を目指す商品だ。ETFは取引所で終日売買されるため、買うのは簡単。新たに承認されたビットコイン現物投資型ETFは実際にビットコインを保有する。ビットコイン先物に投資する既存のETFとは対照的だ。SECはここ10年間にわたりビットコイン現物投資型ETFの承認を拒否していた。

2.これまで利用できた商品は

  「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF」は2021年10月19日に上場した米国初のビットコイン先物ETFで、強い需要があった。「パーパス・ビットコインETF」(ティッカー:BTCC)は21年2月にトロント証券取引所に上場。発行元のパーパス・インベストメンツによると、「現物・デジタルのビットコイン」に直接投資する。23年6月にはボラティリティー・シェアーズがレバレッジをかけたビットコイン先物ETFを投入。10月には複数のイーサ先物ETFが上場した。一方、複数の米投資信託はETFに似た方法でビットコインをフォローしているが、一定の制限がある。「グレースケール・ビットコイン・トラスト」(ティッカー:GBTC)は物理的な裏付けがあり、ビットコインを保有していることを意味する。グレースケールが8月29日、GBTCのETF転換を図る取り組みを巡る裁判で勝訴したことで、ビットコイン現物投資型ETFへの機運が高まった。

3. 規制当局はなぜビットコインETFに長い間抵抗したのか

  規制当局は流動性と相場操縦に関する懸念に加え、ビットコインのボラティリティーが一般投資家にとって激し過ぎるという不安を示していた。ビットコインは21年に60%上昇し、22年には64%下落、23年には2倍余りに急騰した。SECはまた、ファンドがビットコインなどの仮想通貨を適切に評価するために必要な情報を得られるかどうかも疑問視している。ゲンスラーSEC委員長は21年に上院銀行委員会で、暗号資産市場における規制監督や監視の欠如が 「詐欺や相場操縦の可能性を巡る懸念」につながったと証言した。最近では1月9日にX(旧ツイッター)への投稿で、暗号資産は 「深刻なリスク」を突きつけると指摘した。SECの懸念を少しでも和らげようと、ブラックロックなどのETF発行元は、相場操縦や詐欺のリスクを軽減する方法として、いわゆる監視協定を提案。米国で唯一、株式上場している純粋な暗号資産交換業者であるコインベースはETF発行者に好まれる市場監視パートナーに浮上している。

4.次の展開は

  発行者はすでに、次にどの暗号資産が現物投資型ETFの承認を得る可能性があるか思案している。イーサとXRPは、最も話題になっている潜在的な候補として浮上している。

SECによるビットコイン現物投資型ETFの検討に関するリポート

Source: Bloomberg

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原題:Why the Bitcoin ETF Was Such a Long Time Coming: QuickTake(抜粋)

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2024-01-11 04:13:14Z
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