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3人以上で聞いていたが、管制官の指示を取り違えか…JAL機と衝突炎上の海上保安庁機 - 読売新聞オンライン

 東京・羽田空港の滑走路上で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した死傷事故で、海保機の機長、副機長、整備士ら3人以上が管制官の指示を聞いていたことがわかった。海保機は滑走路手前の停止位置への走行を指示されたが、滑走路進入の許可は出ていなかった。複数の乗員が指示を取り違えた疑いが強まり、国の運輸安全委員会や海保は詳しい経緯を調べる。

 海保機には、機長(39)、副機長(41)のパイロット2人と、整備士(47)、通信士(27)、探索レーダー士(39)、整備員(56)を合わせた計6人が搭乗。能登半島地震の支援物資を積み、新潟へ出発する直前だった。

 関係者によると、空港敷地内での地上走行を始めた後、海保機内ではヘッドホンとマイクが一体になった航空用ヘッドセットでやり取りし、空港の管制官の指示も機長、副機長、整備士が聴取していた。

 海保機はC滑走路に並行した誘導路まで移動した後、衝突2分前に滑走路手前にある停止位置まで走行するよう管制官から指示され、復唱した上で移動を始めた。これらの交信は、残る3人の搭乗員もヘッドセットで聞いていたとみられる。

 しかし、海保機は管制官から許可を受けないまま停止位置を越えてC滑走路に入り、約40秒にわたって滑走路上で停止していて事故が起きた。運輸安全委は、操縦室内の音声を記録するボイスレコーダーなどを海保機から回収しており、衝突前の搭乗員同士の会話内容も詳しく調べている。

 現場では5日午前、重機などを使った日航機の機体撤去作業が始まった。午前8時半過ぎに、機体周辺に20人以上が集まり、午前11時頃から左翼を解体するなどしていた。海保機は未明までに撤去をほぼ完了。国土交通省は両機の撤去が終わり次第、滑走路の点検などを済ませ、早期の運用再開を目指す。

 日航と全日本空輸は5日の国内線計約200便の運航を取りやめる。

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2024-01-05 06:00:00Z
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