石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は3月2日、閣僚級会合を開き、当面の原油生産態勢を話し合う。ロシア軍のウクライナ侵攻を受けた供給面への懸念を背景に原油価格が7年以上ぶりの高騰局面にある中、産油国の対応が焦点。ただ、侵攻の当事国で世界3位の産油国でもあるロシアがOPECプラスの主要な参加国のため、対立する米欧に追い風となる追加増産は考えにくいとの見方が日本の市場関係者の間で出ている。
ロシア軍のウクライナ侵攻が伝わった今月24日の米欧の原油先物相場は、代表的な指標が一時1バレル=100ドルを突破した。その後は値を戻し、25日のニューヨーク原油先物相場は米国産標準油種(WTI)の4月渡しが前日比1・22ドル安の1バレル=91・59ドルで終えた。
OPECプラスでの議論は、OPECの盟主であるサウジアラビアとOPEC非加盟国の代表格であるロシアが主導的な役割を担っている。方針決定に当たっては、2020年5月に始まった協調減産の参加国による全会一致が原則だ。
今回の閣僚級会合について、三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「ウクライナをめぐってロシアと米国がにらみ合う中、(米国が求める)追加増産という形にはなりにくいのではないか」と予想。別の国内アナリストも「ロシアからの原油供給が大幅に欠けるといった事態が起きない限りは、現行の増産ペース(毎月日量40万バレルずつの減産縮小)が踏襲されるだろう」とみる。
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2022-02-26 08:50:18Z
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