【ワシントン=塩原永久】18日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、ウクライナ危機をめぐる地政学的リスクに言及した共同声明の表現が、ロシアと中国の反発で弱められていたと、ロイター通信が関係者の話として報じた。カナダのフリーランド副首相兼財務相もロシアに厳しく警告するなど、緊迫化するウクライナ情勢が影の主題となっていたことが判明した。
同通信によると、草案はロシアの侵攻懸念に関する「現在の」地政学的リスクに警戒を示す内容だった。ところが、反発する中露が共闘し、最終的に「発生しつつある緊張」を含むさまざまなリスクを「監視する」との表現に和らげられ、切迫感の薄い内容になった。
会議ではウクライナ情勢などをめぐり声明の調整が難航。声明は地政学的リスクに関し、関係する国名や地域を明示できなかった。
一方、フリーランド氏は会議中、ロシアの財務相と中央銀行総裁に対し直接、侵攻すればロシアを「押しつぶす」強力な制裁に直面すると厳しい口調で警告。「全ての経済と市民が損害を受ける」と指摘し「自らを傷つけるようなことはするな」と述べたという。
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2022-02-19 07:30:51Z
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