17日のニューヨーク株式市場で、ダウ工業株30種平均は続落し、前日終値比の下落幅は一時200ドルを超え、3年1カ月ぶりに2万ドルを割った。ダウ平均は前日16日に過去最大の下落幅となる2997・10ドル安の2万188・52ドルをつけており、新型コロナウイルスの感染拡大による不安心理の高まりで株価が乱高下する混乱が続いている。
米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、事実上のゼロ金利と量的緩和を再開する緊急の金融緩和を決定。新型コロナの感染拡大による経済の悪化を政策総動員で阻止する姿勢を示した。だが、一夜明けた16日のニューヨーク市場は取引開始直後から株価が暴落。主要500銘柄で構成するS&P500株価指数の下落幅が7%に達し、相場安定を図る「サーキットブレーカー」が9、12日に続いて発動され、15分間取引が停止された。
主要7カ国(G7)首脳は16日の緊急テレビ会議後、新型コロナ対策で「金融・財政政策を総動員する」との声明を出したが、市場はほぼ無反応。同日午後に記者会見したトランプ大統領が、新型コロナの流行は「7月か8月まで続くかもしれない」と発言すると、ダウ平均は1000ドル近く急落した。
17日の東京株式市場もこの流れを引き継ぎ、日経平均株価は取引開始から間もなく前日終値比600円以上も値を下げた。ただ、前日に追加緩和を決めた日銀が上場投資信託(ETF)を大幅に買い増すとの期待から買い注文も入り、500円高に上昇する場面もあった。終値は前日比9円49銭高の1万7011円53銭だった。【高橋祐貴、ワシントン中井正裕】
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2020-03-17 14:02:59Z
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