新型コロナウイルスの感染拡大で株式・為替市場の動揺が続くため、日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁は2日、「潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく」との緊急談話を発表した。発表を機に日経平均株価は上昇へ転じ、上げ幅は一時、前週末比400円超に。終値も同201円12銭(0・95%)高の2万1344円08銭と6営業日ぶりに上がった。
日銀の先を越す形で、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も「経済を支えるために適切な行動をとる」との声明を2月28日に公表。柔軟に利下げへ踏み切る姿勢を示した。利下げで日米の金利差が縮小するとの観測から、2日朝の東京外国為替市場は、前週末から1円50銭ほど円高ドル安が進んでいた。
黒田総裁は現在の金融市場について「経済の先行きに対する不透明感が強まるもとで、不安定な動きが続いている」と談話で指摘。日銀が「適切な金融市場調節や資産買い入れの実施」を通じて、市場の安定を図る方針を強調した。談話は金融市場混乱時などに日銀の姿勢を示すために出す。2016年6月に英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めた直後に麻生太郎財務相と共同で公表して以来、約4年ぶりになる。
談話の方針に合わせ、日銀は2日、金融機関から国債を一時的に買い入れ、5千億円を資金供給する特別措置を約4年ぶりに通知。同日の上場投資信託(ETF)買い入れも通常の700億円強から過去最大の1014億円まで増やした。
2日朝の日経平均は、1週間で約2200円下落した前週の流れを受けて続落でスタート。下げ幅は一時300円を超えていたが、午前10時前に談話が出ると反発。「日銀の動きが下がり過ぎた株を投資家らが買い戻すきっかけとなった」(大手証券)という。
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2020-03-02 11:42:36Z
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