伊藤忠商事によるデサントに対する敵対的な株式の公開買い付け(TOB)の成立を受けて、両社は17日、協議を再開させた。伊藤忠はデサントの経営陣刷新を強く求めており、同社の石本雅敏社長の退任が濃厚な情勢だ。両社は18日以降、再度協議するが、まとまらない場合は、伊藤忠が石本社長らの解任を目指し、臨時株主総会の開催を求める可能性が高い。
両社の協議は17日、大阪市内で行われ、デサントの石本社長と伊藤忠の繊維部門トップの小関秀一専務が出席。関係者によると、取締役の構成や社外取締役の権限などについて協議したが、最終合意には至らず、継続協議することにした。デサント幹部は「企業風土を維持し、従業員の士気を高めていくことができる体制にすることを目指す」と話している。
デサント株の約30%を保有する伊藤忠は1月31日、経営方針を巡り対立していたデサントに対してTOBを開始。国内では珍しい大企業同士の敵対的TOBに発展。伊藤忠はTOB終了後の今月15日、目標としていた40%に到達したことを発表し、デサントに対する影響力を一段と高めた。
TOB期間中に行われた協議では、トップ人事について、創業家出身の石本氏が退任し、後任に小関氏を起用する方向で議論が進んだが、取締役の構成を巡り意見が対立。伊藤忠は同社出身者、デサント社内、社外からそれぞれ2人の計6人の案を主張したが、デサントは自社出身者1人、社外4人の計5人の案を提示。それ以外の妥協案も検討したが合意できなかった。
伊藤忠は協議が決裂した場合は、臨時株主総会の開催を要求し、伊藤忠主導の人事案を提示する実力行使に踏み切る構えを見せている。【釣田佑喜、加藤美穂子】
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190317-00000056-mai-bus_all
2019-03-17 13:49:00Z
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