静岡県が着工を認めていないリニア中央新幹線をめぐって、川勝知事とJR東海の金子社長が26日、会談しましたが、結局、折り合いはつかず、2027年の開業は遅れる可能性が高まりました。JR側は、知事の発言の内容を確認するなどして県側の理解を得る取り組みを続けることにしています。
リニア中央新幹線は2027年の開業を目指してJR東海が各地で工事を進めていますが、静岡県内のトンネル工事は水資源への影響を懸念する県が着工を認めず、協議が難航しています。
川勝知事とJR東海の金子社長が26日、初めて会談し、金子社長は、2027年に開業するには本格的な工事に向けた準備作業を早期に始める必要があるとして理解を求めました。
これに対し川勝知事は「活動拠点を整備する工事は本体工事とは違うので、よいと思っている。認めるかどうかは条例に則して判断することになる」と述べました。
しかし川勝知事は会談後に行った会見で、JR側が求めている準備作業について「本体工事と一体であり認められない」という認識を示し、2027年の開業は遅れる可能性が高まりました。
これについてJR東海は、知事の会見での発言は直接聞いていないとしてその真意を確かめるとともに、県側の理解を得る取り組みを続けたいとしています。
一方、専門家会議を設けるなど両者の調整を行っている国土交通省は、今回の会談の内容を精査したうえで、両者の隔たりを埋めるために政府として何ができるのか検討することにしています。
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2020-06-26 19:07:32Z
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