ヤマダ電機傘下で経営再建中の大塚家具が19日発表した2020年4月期決算(単体、19年1月~20年4月の16カ月)は、売上高が348億円、純損益が77億円の赤字となった。

新型コロナウイルスの影響で春の引っ越しシーズンの需要を取り込めず、2月に公表した66億円の赤字予想より悪化した。

赤字は4期連続。今期から決算期を変更したため単純比較はできないが、前期(18年12月期)より業績が悪化した。前期は売上高が373億円、純損益は32億円の赤字だった。

閉店で店舗数が減少したほか、まとめ買い需要が見込まれる大型店でも来客数が低迷。新型コロナ対策により、一部店舗で臨時休業や時短営業をしたことも逆風となった。中国の事業展開が停滞したことも響いた。

大塚久美子社長は19日午前、決算発表前の取材に「残念ながら赤字が続いているが、少しでも多くのお客さまに価値を理解される努力をし、売り上げを伸ばしていく」と強調した。

21年4月期の業績予想は、新型コロナの影響で合理的な算出が困難として、未定とした。(共同)