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中国恒大、猶予期限にドル建て社債「利払い確認できず」…初のデフォルトか - 読売新聞

 【北京=小川直樹】中国不動産大手、中国恒大集団は7日(米東部時間6日)、子会社のドル建て社債の利払いの猶予期限を迎えた。ロイター通信は、一部の債券保有者が利息を受け取っていないと報じた。同社のドル建て社債で初の債務不履行(デフォルト)に陥った可能性がある。恒大は政府関与の下で債務の再編を目指すが調整は難航しそうだ。

 恒大は多額の借り入れをてこに急成長したが、中国政府が打ち出した不動産会社向けの財務指針や融資規制などで資金繰り難に陥り、9月以降は利払いが滞るようになった。

 これまでは猶予期限が切れる直前に利払いを実施し、デフォルトを回避してきた。今回は子会社が発行した社債の利息8250万ドル(約93億円)を支払う必要があった。ロイター通信によると、正式にデフォルトと認定されれば、恒大が過去に発行した約190億ドルに上るドル建て社債が全てデフォルトしたとみなされ、中国企業最大のデフォルトになるリスクがあるという。

 恒大は7日夕時点で対外的な説明はしていない。3日には債務返済に十分な資金が確保できるか不確定だとし、本社を置く広東省政府の作業チームの受け入れを決め、広東省政府や金融当局、住宅建設当局など政府関与の下で外貨建て債務の再編を進める方針を示した。6日には広東省政府系投資会社幹部が共同議長を務める「リスク管理委員会」の設置も発表した。

 ただ、恒大の負債総額は6月末時点で1兆9665億元(約35兆円)に達する。このうち半分は取引先に後日支払うと約束した買掛金が占める。利害が絡み合う債権者間の調整がすんなり進むかは見通せない。

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2021-12-07 10:48:00Z
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