政府は、24日の閣議で、一般会計の総額が過去最大の107兆5964億円となる来年度・令和4年度予算案を決めました。今年度を上回る税収を見込むものの、歳入全体の3割余りを国債に頼る厳しい財政運営が続いています。
政府が24日の閣議で決めた国の来年度予算案は、一般会計の総額が107兆5964億円となり、4年連続で100兆円を超えます。今年度の当初予算を9867億円上回って過去最大です。
主な歳出は、「社会保障費」がいわゆる団塊の世代が75歳以上に入り、医療や介護が増えることで、今年度よりも4393億円多い36兆2735億円、「防衛費」が今年度よりも542億円多い5兆3687億円となっています。
また、国債の償還や利払いに充てる「国債費」が今年度よりも5808億円多い24兆3393億円となります。
一方、歳入は、税収が、新型コロナで落ち込んだ企業の業績が回復傾向にあることなどから、今年度を上回る65兆2350億円としています。
これに伴って、税収などの不足分を埋めるための新規国債の発行額は36兆9260億円と、2年ぶりに前の年度の当初予算を下回る見込みです。
ただ、歳入全体のうち国債で賄う割合、いわゆる「公債依存度」は34.3%と、依然として国債発行に頼る厳しい財政運営が続いています。
鈴木財務相 財政健全化に向けた取り組み続ける姿勢
この中で、鈴木財務大臣は、一般会計の総額が107兆5964億円に上る過去最大の来年度予算案について、「財政は国の信頼の礎だ。当面は、足元のコロナ対策に万全を期すことが必要だが、社会保障の受益と負担のアンバランスという構造的な問題に対して、引き続き全力で取り組むことが重要だ」と述べ歳出改革など、財政健全化に向けた取り組みを今後も続ける姿勢を強調しました。
そのうえで、記者団が、財政健全化の指標である「基礎的財政収支」について、2025年度に国と地方を合わせて黒字化するという政府の目標を堅持するのかと質問したのに対し、鈴木大臣は、「そのとおりだ。今年度中に新型コロナが財政に与えた影響を検証するが、目標を目指して進めていきたい」と述べました。
専門家「光と影の部分が両方ある予算案」
一方で「コロナ禍でもこれまでで最も多くの税収が見込めるのは、底堅い税収基盤があるということで、朗報といえる。税収が大きく減ったリーマンショックとは状況が違い、今回の予算案では、コロナ後に向かう中でさらに税収を伸ばし、借金に頼らない財政に切り替えていける兆しが見えている」と指摘しました。
そのうえで「コロナ対策のためにこれまでに相当多くの借金をしてしまったのでこれが今後、重くのしかかってくる。光と影の部分が両方ある予算案で、まだ財政健全化の入り口に立ったばかりだ」として、これからが財政再建を進められるか、重要な局面になるという認識を示しました。
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2021-12-24 01:59:23Z
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