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秋本議員、国会質問で風力発電参入を後押し…自民離党の意向も示す - 読売新聞オンライン

 自民党の秋本 真利まさとし ・衆院議員(47)(比例南関東)側が洋上風力発電を手がける「日本風力開発」(東京)から計約3000万円を受領していた疑惑で、東京地検特捜部は4日、衆院第1議員会館(東京・永田町)にある秋本議員の事務所などを収賄容疑で捜索した。秋本議員は国会で、同社の洋上風力発電事業への参入を後押しするような質問をしており、特捜部は、資金は国会議員の職務に関する賄賂だった疑いがあるとみて押収資料の分析を進める。

 特捜部はこの日、千葉県佐倉市にある秋本議員の地元事務所や千葉市の自宅にも捜索に入った。政府が脱炭素に向けて普及を目指す洋上風力発電事業を巡り、参入を狙う業者から国会議員への不透明な資金提供疑惑が刑事事件に発展し、事業に対する国民の理解が損なわれる恐れもある。

 事業を展開する海域は、2018年11月に成立した洋上風力発電利用促進法に基づき、政府が「準備区域」「有望区域」「促進区域」に分け、促進区域に指定すると事業者が公募される。

 日本風力開発は1999年設立で、これまでに計293基の風力発電を開発。政府が2020年7月に「準備区域」に決定した青森県の「陸奥湾」での事業を目指しているほか、同月に「促進区域」に指定され、公募が行われた秋田県沖の2海域について、他の企業と連合を組んで参入を狙った。

 関係者によると、同社側から秋本議員側への資金提供は21年10月に始まり、今年6月まで継続され、総額は約3000万円に上るという。秋本議員は資金提供開始時期と前後して、国会で洋上風力発電に関する質問を行っており、19年2月の衆院予算委員会では、「国防に支障のない範囲であれば青森県でもしっかりと洋上風力が展開されるべきだ」と発言していた。

 秋田の2海域を含めた計3海域の事業者には21年12月、安価な売電価格を理由に三菱商事を中心とする企業連合が選ばれ、日本風力開発は参入できなかった。その後の22年2月、秋本議員は衆院予算委で「今後は価格と運転開始時期という点に重きを置いて評価するべきだ」と言及。政府は翌3月に審査基準を見直すと発表し、価格面だけでなく、早期の運転開始を目指す事業者をより評価する仕組みとなった。

 特捜部は、秋本議員が、同社の事業参入を後押しするような国会質問を行っていた点を重視。資金提供は秋本議員の国会議員としての職務に関連する可能性もあるとみて、同社の塚脇正幸社長から既に任意で事情を聞いている。

 塚脇社長の弁護人によると、競走馬の馬主仲間である秋本議員と塚脇社長は馬主組合を作り、馬の購入代金などを負担。特捜部は、社長が負担した約3000万円分が秋本議員側への資金提供にあたるとみているが、弁護人は「資金は秋本氏ではなく組合に提供したもので、賄賂ではない」と主張した。

 秋本議員は12年12月の衆院選で千葉9区から出馬して初当選。現在4期目で、国土交通政務官や自民党副幹事長などを歴任した。昨年8月に外務政務官となったが、「一身上の都合」を理由に4日に辞表を提出。政府は同日、持ち回り閣議で辞任を決定した。党幹部によると、秋本氏は離党の意向も示しているという。

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2023-08-04 20:00:00Z
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