15日の米株式相場は続伸し、S&P500種株価指数は約1カ月ぶり高値に上昇。新型コロナウイルスのワクチン開発に期待が高まったことが背景にある。ドルは軟調。原油は上昇した。
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S&P500種は一時、年初来プラス圏に浮上する場面もあったが、米中の緊張悪化に関する情報が行き交い、上げ幅を縮小した。ハイテク株の比重が高いナスダック100種株価指数は前日終値を挟んで浮動し、最終的にはプラス圏。バリュー株への乗り換えが活発になったために下げる場面もあった。地区連銀経済報告(ベージュブック)は、経済が7月初めに回復初期の兆候を示したと指摘した。
S&P500種は前日比0.9%上げて3226.56。ダウ工業株30種平均は227.51ドル(0.9%)高い26870.10ドル。ナスダック総合指数は0.6%上昇。
ワクチンの治験で有望な結果が出たモデルナは、上場来高値に急伸。このところ米国やアジアで新型コロナ感染が再び拡大してきたために、金融市場は上昇を抑制されていたが、ワクチンを巡る明るいニュースで一気に楽観が戻った。
フィエラ・キャピタルのポートフォリオマネジャー、キャンディス・バンサンド氏は、「こうした展開は間違いなく、特に新型コロナに関して非常に心強いものだ」と指摘。「おかげでマーケットは、米国内で感染例が増えているにもかかわらず堅調を続けていられる。長引く米中貿易の緊張に抵抗する力になっている」と述べた。
外国為替市場ではドルが下げを縮小。中国外務省の鄭沢光次官が米国のブランスタッド駐中国大使を呼び出し、トランプ氏が香港の優遇措置廃止に関する大統領令に署名したことなどに抗議した。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はニューヨーク時間午後5時現在、0.3%下落。一時は0.5%下げて1カ月ぶり低水準となっていた。
ドルは対円で0.3%安い1ドル=106円95銭。一時は106円67銭まで下げていた。ユーロは対ドルで0.1%上げて1ユーロ=1.1412ドル。0.5%上昇する場面もあった。
米国債市場は株式相場に方向を左右される展開。10年債利回りは0.63%。1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 未満の上昇。
ニューヨーク原油先物相場は大幅続伸。トランプ大統領が中国との緊張をエスカレートさせたくないと側近らに示唆したとの情報が伝わって上昇が加速、4カ月ぶり高値となった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は91セント(2.3%)高の1バレル=41.20ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は89セント高の43.79ドル。
ニューヨーク金先物相場はほぼ変わらず。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%未満上昇の1オンス=1813.80ドルで終了。
原題:Stocks Jump to More Than Month High; Dollar Falls: Markets Wrap(抜粋)
USD Pares Loss on China Tensions; Commodity FX Rise: Inside G-10(抜粋)¥
Treasuries End Mixed After Paring Declines; Curve Steepens(抜粋)
Oil Jumps After Trump Leans Against Further Chinese Sanctions(抜粋)
Silver Futures Extend Torrid Rally in Run to Highest Since 2016(抜粋)
(相場を更新し、第5段落にコメントを加えます)
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2020-07-15 20:53:00Z
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