10日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比238円48銭(1.06%)安の2万2290円81銭で終えた。国内外の新型コロナウイルスの感染拡大や中国株安を受け運用リスクを避ける姿勢が優勢だった。指数寄与度の大きいファストリ株が前日の業績の下方修正で大幅安となったのも重荷となった。
東京都で10日、コロナの新規感染者が240人を超え過去最多になったと伝わり、外出自粛などで景気回復が遅れるとの警戒が広がった。上場投資信託(ETF)の分配金捻出に向けた換金売りも相場を押し下げた。取引終了間際には日本経済新聞電子版が「良品計画の米子会社が破産法を申請した」と報じ、投資家心理を冷やした。
野村証券の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「都のコロナ感染者数に注目が集まっており、市場は反応しやすい」と話した。中国政府系ファンドが株式保有を縮小すると伝わり、連日上げていた中国株式相場が軟調なことも影を落とした。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比191.02ポイント(1.36%)安の1万3869.26だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、22.04ポイント(1.42%)安の1535.20で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4589億円。売買高は13億3791万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1935と、全体の約9割を占めた。値上がりは193、変わらずは43だった。
個別ではテルモ、中外薬、リクルート、ホンダ、トヨタ、住友不、三越伊勢丹などが安い。一方、8日に伊藤忠が完全子会社化を発表したファミマは大幅高。ファナック、アドテスト、ソニーも買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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2020-07-10 06:37:00Z
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