3連休初日の21日、石川県内では青空が広がり、絶好の観光日和となった。国の観光支援事業「Go To トラベル」などもあって「金沢駅」には満席の北陸新幹線や特急が次々と到着して混雑。奥能登の観光地「輪島朝市」や紅葉の名所「
県内の旅館やホテルでも3連休での満室が目立った。
金沢市の「ホテル日航金沢」では、「Go To トラベル」に東京発着が加わった10月以降は客足が戻ってきており、この3連休中はほぼ満室。また旅館「金澤湯涌温泉 百楽荘」でも昨年と比べ宿泊客は約1割増。担当者は「感染対策をしっかりと行っていきたい」と期待を込めていた。
全国的な3温泉郷で知られる加賀市にある旅館では、密集対策で客室の稼働率を8~9割ほどに抑えて営業中。11月中はほぼ満室で、最近は感染拡大の影響で若干のキャンセルはあるものの、すぐに別の予約が入っているという。担当者は「今後の感染状況次第ではキャンセルが増える可能性がある」と不安そうだった。
朝から混雑したJR金沢駅では、スーツケースや大きなカバンを持った観光客らが次々と降り立った。「Go To トラベル」を利用して東京から友人と訪れた40歳代の男性会社員は「マスクの着用や3密を避けるなどの感染対策をして、観光を楽しみたい」と笑顔だった。
JR西日本金沢支社によると、20日午後1時時点で指定席が満席となったのは、東京発金沢行きの北陸新幹線の「かがやき」17本中7本、「はくたか」15本中5本、大阪発金沢行きの特急「サンダーバード」24本中12本だった。同社の担当者は「国の観光支援キャンペーンもあって、人が戻りつつあるといえそうだ」と話していた。
県内の観光地も観光客らでにぎわった。
輪島市の「輪島朝市」ではこの日、露店約150店が並び、観光客らが鮮魚や輪島塗の漆器などを買い求めていた。
市朝市組合によると、客足が戻り始め、売り上げは回復傾向に。しかし昨年と比べて訪れる観光客は半分ほどにとどまったままで、出店を見送っている露店もあるという。小林政則組合長(62)は「にぎわいが少しずつ戻っており、ありがたい。しかし東京などで感染が拡大している」と心配そうだった。
小松市那谷町の那谷寺は北陸有数の紅葉の名所として知られ、朝から多くの見物客でにぎわった。
同寺によると、今年は木々の葉の色づき具合が例年に比べて良く、見頃だった紅葉の落葉も始まっており、晩秋のたたずまいが今月いっぱいは楽しめるという。
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2020-11-22 05:12:00Z
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