SBIホールディングス(HD)の北尾吉孝社長は28日の決算会見で、新生銀行に対するTOB(株式公開買い付け)について、「買い付け価格を一銭も増やすつもりはない」と強調した。その上で「我々より高い値段で買う『ホワイトナイト(白馬の騎士)』が現れれば、喜んで保有株を譲る」とTOB条件の変更を明確に否定した。
SBIHDは9月10日に新生銀へのTOBを開始した。新生銀株の48%を上限に1株2000円で取得し、子会社化する方針だ。新生銀は10月21日、SBIHDが買い付け上限を撤廃したうえで、取得価格を引き上げればTOBに賛同すると表明していた。ただ、SBIHDは条件変更に応じない姿勢を示していた。
北尾社長は新生銀について「20年以上にわたって公的資金を返済できない唯一の銀行だ。明確なビジョンと戦略、もっと大事な理念が欠如している」と指摘した。「われわれが買収、投資したほぼ全ての会社は業績が上がっている。必ず変えてみせる」と、傘下のSBI証券などグループ連携を通じた企業価値の向上に自信を示した。
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2021-10-28 09:45:00Z
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