【北京=川手伊織】中国国家統計局が31日発表した2021年10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2と、前月より0.4ポイント低下した。好不調の境目である50を2カ月連続で下回った。資源高による企業収益の悪化で受注が伸び悩み、電力制限も生産の足かせになった。景況感の悪化が止まらない。
前月を下回るのは7カ月連続だ。PMIは製造業3000社を対象に調べる。新規受注や生産、従業員数など項目ごとに調査する。50を上回れば前月より拡大、下回れば縮小を示す。
項目別でみると、柱である生産が48.4と1.1ポイント下落した。新規受注も3カ月連続で節目の50を下回った。3分の1の調査企業が最大の経営課題として需要不足を挙げた。幅広い企業の収益悪化による受注減が製造業の景況感に影を落としている。電力制限で工場の稼働率が下がったことも影響した。
原材料などの調達量や製品在庫を示す指数も悪化が続いている。政府系シンクタンク、国務院発展研究センターの張立群研究員は「企業の先行き見通しが一段と慎重になっている」と分析する。先行きを警戒する企業が設備投資も控え、景気の停滞感が強まる恐れもある。
とりわけ川下に多くコスト高を価格転嫁しにくい中小零細企業の苦境が目立っている。企業の規模別では、大企業のみ節目の50を上回った。中小零細企業は5月から50を下回っている。
中国政府は、中小製造業の法人税(企業所得税)などの納付を猶予する。11月1日から22年1月の納税申告期間までで、猶予規模は2000億元(約3兆5000億円)規模になると見積もる。収益悪化の痛みを和らげる狙いだが、資源高が続くなか景気下支えの効果は不透明だ。
同時に発表した10月の非製造業のビジネス活動指数は52.4と、9月から0.8ポイント悪化した。2カ月ぶりに前月を下回った。新型コロナウイルスの感染再拡大で移動制限が広がり、交通運輸や飲食の景況感を下押ししたとみられる。
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2021-10-31 02:31:44Z
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