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旧Facebook、運動アプリ開発会社を買収 社名変更後初 - 日本経済新聞

【シリコンバレー=奥平和行】米メタ(旧フェイスブック)は29日、仮想現実(VR)技術を活用した運動アプリの開発を手がける米Within(ウィジン)を買収すると発表した。VRなどの技術を活用した仮想空間「メタバース」の構築を事業の中核に据えるために28日に社名を変更し、最初のM&A(合併・買収)となる。

両社が買収で合意した。買収金額などの詳細は明らかにしていない。ウィジンは2014年に発足し、メタのVR端末「オキュラス・クエスト(メタ・クエストに改称予定)」の人気運動アプリ「スーパーナチュラル」の開発を手がけてきた。

ウィジンはメタのメタバース事業部門、リアリティー・ラボ(旧フェイスブック・リアリティー・ラボ)の傘下に入る一方、独立した組織としてスーパーナチュラルなどの提供を続ける。メタのジェイソン・ルービン副社長は「共同で運動アプリに適した機器を開発し、ほかの企業によるアプリ開発を促したい」と説明している。

旧フェイスブックは28日、VRや拡張現実(AR)関連の取り組みを説明する年次開発者会議を開き、社名変更を発表した。事業の軸足をSNS(交流サイト)からメタバースに移す。仮想空間を活用し、離れたところにいる人たちが一緒にいるように、遊んだり交流したりできるようにする。

関連技術の当面の具体的な用途としてゲームに加えて運動や教育などを挙げており、注力分野でさっそくM&Aに踏み切った格好になる。

28日には顔の表情を読み取るセンサーなどの性能を高めた次世代VR端末を「プロジェクト・カンブリア」の名称で開発していることも明らかにした。ウィジンの知見を取り込み、新製品で健康アプリを使いやすくしたり、新たな体験を得られるようにしたりする可能性がある。

旧フェイスブックは14年、ゴーグル型のVR端末の開発を手がける米オキュラスVRを買収してこの分野に本格的に参入した。VRやARを活用したサービスを開発する基盤を他社に供与するほか、自社でもゲームなどを提供している。20年に人気ゲーム「ローン・エコー」を手がける米レディ・アット・ドーンを買収するなど関連企業を相次いで傘下に収めてきた。

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2021-10-30 04:02:03Z
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