18日の米株式相場は続落。新型コロナウイルスワクチンの開発進展よりも、感染拡大抑制に向けた制限措置の方が強く意識された。ドル指数は約2年ぶりの低水準近くにとどまった。
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S&P500種株価指数は安値引け。ニューヨーク市が新型コロナ感染状況を踏まえて学校の対面授業を再び中止すると伝わった後、下げが加速した。ファイザー株は上昇。独ビオンテックと共同開発するコロナワクチン候補の臨床試験データ最終分析では、95%の確率で有効性が示されたと発表した。数日内に米当局に緊急使用許可(EUA)を申請する準備が整ったことになる。
小売り関連銘柄はまちまち。第3四半期決算がアナリスト予想に届かなかったホームセンター運営大手ロウズは急落。一方、同四半期の既存店売上高が市場予想を上回ったターゲットは買われた。
S&P500種は前日比1.2%安の3567.79。ダウ工業株30種平均は344.93ドル(1.2%)安の29438.42ドル。ナスダック総合指数は0.8%低下。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.87%。
EPウェルス・アドバイザーズのポートフォリオ戦略ディレクター、アダム・フィリップス氏は「ここ数週間で楽観の行き過ぎを示す水準までセンチメントが急上昇していたことから、投資家は取って当然のタイムアウトを取った」と指摘。「ワクチン開発の進展は前向きでトンネルの先には光が見えるが、そのトンネルが実際どれほど長いのかは分からない」と語った。
外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して下落。ワクチン実用化の期待が資源国通貨を押し上げた。ニュージーランド・ドルは対米ドルで一時0.8%上げ、2年ぶり高値を付けた。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%未満下げ、約2年ぶり安値近辺。ドルは対円で0.4%安の1ドル=103円82銭。一時は103円65銭まで下げた。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.1853ドル。
ニューヨーク原油先物相場は続伸。9月初旬以来の高値となった。新型コロナワクチン開発で一段の進展がみられることが買い材料。ただ、ニューヨーク市が学校を閉鎖すると伝わると、上げをやや縮小した。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計では原油在庫の増加が示されたものの、増加幅は予想を下回った。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は39セント(0.9%)高の1バレル=41.82ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント1月限は59セント高の44.34ドルで、こちらも9月初旬以来の高値。
ニューヨーク金先物相場は続落。米ファイザーのコロナワクチン候補が95%の有効性を示したことなどが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.6%安の1オンス=1873.90ドルで終了した。
原題:Stocks Drop as NYC School Closure Saps Sentiment: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Drops; Commodities Lift Resource Currencies: Inside G-10(抜粋)
Oil Hits Two-Month High With Vaccine News Buoying Demand Hope(抜粋)
Gold ETF Declines Add New Headwind to Metal’s Sputtering Rally(抜粋)
(市場関係者のコメントを追加、相場を更新します)
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2020-11-18 22:02:00Z
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