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初のApple Siliconとなる「M1」チップが登場、5nmプロセスで製造された世界最速のCPU搭載 - GIGAZINE


Apple初のMac向けSoCとなる「M1」が発表されました。M1は従来のMacに採用されてきたSoCと比べてワット当たりのパフォーマンスが飛躍的に向上しており、すべてのMacをこれまでとは全く別の製品に変えてしまう可能性を秘めたチップになっているとのこと。

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ついにMac向けの初のApple Siliconとなる「M1」チップが発表されました。


これまでのMacではプロセッサ用、入出力用、セキュリティ用、メモリ用のチップをそれぞれ別個に搭載していました。


しかし、M1ではこれらのテクノロジーを1つのSoCに統合。これにより、シンプルで効率的かつ素晴らしいパフォーマンスを実現することが可能になったとのこと。


また、M1はユニファイドメモリアーキテクチャ(UMA)も備えています。


M1は広帯域幅で低遅延のメモリをカスタムパッケージの中の1つのプールにまとめています。その結果、SoCの中のすべてのテクノロジーが複数のメモリプールに間でコピーすることなく同じデータにアクセス可能に。これにより、M1チップのパフォーマンスと電力効率が劇的に向上。


M1チップは5nmプロセスで製造された初のPC向けチップでもあります。原子スケールで測定される驚くほど小さなトランジスタが搭載されているため、その構造は極めて複雑です。


M1にはなんと160億個ものトランジスタが搭載されています。このすべてのトランジスタを用いてM1に最高のパフォーマンスと最先端のテクノロジーを実現させます。


M1の驚くべきパフォーマンスは高性能と高効率の2種類のコアから成り立つCPUによって実現されます。


M1のCPUは8コアで、うち高性能コアが4つ、高効率コアが4つという構成。4つの高性能コアはパフォーマンスを最大限にしながら、可能な限り効率的に個々のタスクまたはスレッドを実行するように設計されています。


そのため、省電力シリコンの中では世界最速のCPUコアに仕上がっているとAppleはアピールしています。


M1は高性能コアを4つ搭載しているため、マルチスレッドワークロードのパフォーマンスも飛躍的に進化しています。


さらに、負荷の軽いワークロードを効率的に処理するための高効率コアも4つ備えています。優れたパフォーマンスを実現しながら、使用する電力を従来の10分の1にまで抑えることに成功。高効率コアは軽いタスクをこなすのに最も効率的です。4つの高効率コアだけでも現行のデュアルコアCPUを搭載したMacBook Airと同等のパフォーマンスを実現しているとのこと。


さらに、M1は最大限のパフォーマンスと効率性を実現するために、コードを実行する場所をリアルタイムで判断する最新のパフォーマンスコントローラーを搭載しています。これによりM1の8コアCPUはこれまで作ってきた中でも群を抜く性能を持つCPUとなるそうです。


また、重要なのはこれらの高パフォーマンスをできる限り少ない電力で実現することです。実際、M1チップのCPUはワット当たりのCPUパフォーマンスで世界最高で、業界をリードする存在であるとのこと。


M1のCPUのワット当たりのパフォーマンスをグラフで見てみると、以下の通り。最新のPC向けチップと比べてパフォーマンスは最大2倍も高く……


わずか4分の1の電力でその高パフォーマンスを実現します。


前例がないレベルで高性能なCPUを作り上げることに成功したAppleは、さらにそれぞれの製品の熱設計枠内で最大限のグラフィックス性能をもたらすGPUも設計しています。


その結果、CPUの驚くべき性能を補完するGPUとのバランスのとれたシステムが完成したとのこと。


通常、PCでは統合型グラフィックスを使っているため、M1が実現したバランスを実現することができないそうです。


PCは素晴らしいグラフィックス性能を得るために、ディスクリートチップを使う必要があります。そのため、電力を多く消費するという欠点があります。しかし、M1では統合型グラフィックスの驚くような性能と、低電力の両方を実現しているとのこと。


M1に搭載されているGPUには、長年にわたるMacアプリケーションの徹底的な分析がいかされています。


最大8つのGPUコアを搭載しており、M1は一度に2万5000近くのスレッドを処理可能。


テラフロップスからテクスチャ帯域幅、フィルレートまで驚くべき効率性とあわせて、「M1のGPUは別格」とApple。


そんなM1のGPU性能と電力使用量を示したのが、以下のグラフ。従来のPC向けGPU(灰色線)と比べると、グラフィックス性能は2倍で……


電力消費量は3分の1。そのため、「M1は世界最速の統合型グラフィックスを搭載している」とApple。


CPUとGPUだけでなく、さまざまなカスタムテクノロジーをM1チップに詰め込んでいるとApple。


M1チップは最も先進的なNeural Engineを搭載しています。16コア設計で毎秒11兆回もの大量の演算が可能。


M1チップ全体が機械学習に優れた設計となっているため、映像分析や音声認識、画像処理のようなタスクでこれまでのMacとは比較にならないような性能を発揮します。


さらに、M1は最も新しい世代のSecure Enclaveを統合しており、これまで以上に高速でMacに最高クラスのセキュリティをもたらしてくれます。


というわけで、M1チップのおさらい。M1はワット当たりの性能で業界をリードしており、Neural EngineやThunderbolt、USB 4、Secure Enclave、最新のISPなどの最先端テクノロジーを備えています。


M1チップによる革新について、Appleは「これほど重大なチップのアップグレードがMacで行われたことは今までありません」としています。


M1チップの登場により、すべてのApple製品でハードウェアとソフトウェアの緊密な統合が実現することとなります。これはユーザー体験を素晴らしいものにする重要なカギとなります。


Macでのハードウェアとソフトウェアの統合をさらに深めるために、AppleはM1のアーキテクチャを最適化するためのMac専用ソフトウェアのワークロードを採用。iOSやiPadOSがAシリーズのチップを最大限に活用するように、macOS Big SurはM1を最大限に活用できるよう開発されているというわけ。


macOS Big Surは大胆で新しいデザインと、Safariやメッセージなどのアプリケーションのパワフルなアップデートと、業界をリードする最新のプライバシー機能の向上をもたらしています。


先進的なセキュリティ


アプリケーションの最適化


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2020-11-10 19:36:01Z
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