【ニューヨーク=小林泰裕】欧米メディアは4月30日、米地銀ファースト・リパブリック銀行(カリフォルニア州)が同日にも経営破綻し、米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置かれると報じた。同行は3月に破綻したシリコンバレー銀行(SVB、カリフォルニア州)を資産規模で上回っており、2008年のリーマン・ショック以降で最大の米銀破綻になる可能性がある。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、米銀大手JPモルガン・チェースなどがファースト・リパブリック銀の事業買収に向けた入札に参加したと報じた。
ファースト・リパブリック銀の資産規模は昨年末時点で約2100億ドル(約28兆円)と全米14位で、16位のSVBを上回る。4月24日には、3月中旬以降に約1000億ドル(約14兆円)の預金が流出したと発表していた。市場予想を上回る流出規模で、急速に経営不安が高まっていた。
米国では銀行が破綻した場合、1人あたり原則25万ドル(約3400万円)までの預金が保護される。大口顧客が多いファースト・リパブリック銀は保護対象外の預金を多く抱える。3月には米銀大手11行から300億ドルの預金を受けたと発表したが、破綻懸念は解消しなかった。
一部の米銀では、米連邦準備制度理事会(FRB)による急速な利上げによって保有する有価証券の価格が下落し、巨額の含み損が生じている。3月にはSVBに続いてシグネチャー銀行(ニューヨーク州)も破綻に追い込まれた。金融不安は欧州にも波及し、クレディ・スイスは、スイス金融最大手UBSに買収されることが決まった。
FRBは5月2~3日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。前回3月の会合では、SVBやシグネチャー銀の破綻による影響が懸念される中、0・25%の利上げを決めた。ファースト・リパブリック銀が破綻すれば一段と金融不安が強まり、FRBの判断にも影響を与える可能性がある。
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2023-05-01 02:13:00Z
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