22日の米株式相場は小反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインフレ抑制に全力を尽くす姿勢を改めて表明した一方、米経済がリセッション(景気後退)に陥るリスクがあることも認めた。円はリセッション懸念から米国債とともに上昇。1ドル=136円台前半となった。
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S&P500種株価指数は3日ぶりに下げ、大型ハイテク株で構成するナスダック100も下落した。米国債利回りは低下し、10年債利回りは3.15%近辺で推移した。
パウエル議長は上院銀行委員会の公聴会で証言。将来の利上げ幅には言及しなかったが、経済のソフトランディング(軟着陸)については「非常に困難」だと述べた。議長の発言はインフレ抑制に際し、金融当局が経済のファンダメンタルズやリセッションの可能性を考慮すると一部で解釈された。
FRB議長、軟着陸「非常に困難」-景気後退の「可能性」はある
エバコアISIのクリシュナ・グハ、ピーター・ウィリアムズ両氏は議長発言のトーンについて、「懸念されたほどタカ派的ではなかった」と受け止められたとリポートで指摘。その理由として、失業率上昇という代償を払ってでも「無条件」にインフレ抑制にコミットすると言及しなかったことを挙げた。
FRB、物価安定回復へのコミットメントに「条件ない」-政策報告 (1)
市場では11月のFOMC会合以降の利上げ見通しが大きく後退。景気のハードランディングと来年の急激な政策転換がなお織り込まれている。
S&P500種は前日比0.1%安の3759.89。ダウ工業株30種平均は47.12ドル(0.2%)安の30483.13ドル。ナスダック総合指数は0.2%低下。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時25分現在、10年債利回りが12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.15%。
外国為替市場ではドルが主要通貨に対して高安まちまち。パウエル議長が「データと変化する見通しに機敏に対応していく必要がある」と述べたため、利上げがいずれ景気下降につながるとの見方から、安全な逃避先とされる円が米国債とともに上昇した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。ニューヨーク時間午後4時28分現在、ドルは対円で0.3%安の1ドル=136円23銭。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.0566ドル。
ニューヨーク原油先物相場は急反落。世界的な景気低迷で需要が鈍化するとの懸念が強まり、売りが膨らんだ。一時は1バレル=102ドルを割り込む場面もあったが、株式相場が朝安から一時上げに転じ、ドルが下落したため、下げ渋った。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は、前日比3.33ドル(3%)安の1バレル=106.19ドルで終了した。ロンドンICEの北海ブレント8月限は2.91ドル下げて111.74ドル。
ニューヨーク金先物相場はほぼ変わらず。ドル下落や国債利回りの低下を背景に底堅く推移した。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%未満安い1オンス=1838.40ドルで終了した。
原題:Stocks Snap Rally as Recession Fears Mount: Markets Wrap (抜粋)
Recession Fear Buoys Havens From Yen to Treasuries: Inside G-10
Oil Falls as Recession Worries Rattle Commodity Markets
Gold Holds Gains on Fed Chair Testimony as Downturn Fears Grow
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2022-06-22 21:14:00Z
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