【ニューヨーク=小林泰明】新型コロナウイルスの新たな変異株が確認され、世界同時株安の様相となっている。世界経済の回復にブレーキがかかるとの懸念が高まり、米原油相場も急落した。
26日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)の終値は前営業日比905・04ドル安の3万4899・34ドルだった。下げ幅は今年最大で、一時は1000ドルを超えた。
ダウ平均の構成銘柄は軒並み下落し、消費や需要が落ち込むとの懸念から、クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスが8%超、航空機大手ボーイングは5%超の下落となった。
ダウ平均は好調な米企業業績を受けて投資家が景気に対する楽観的な見方を強め、10月から上昇が加速し、最高値の更新も相次いでいた。新たな変異株が見つかったことで投資家心理が大幅に悪化し、約1か月半ぶりに3万5000ドルを割り込んだ。
26日のアジア・欧州市場でも急落した。ドイツ(DAX)は25日の終値から4・15%下落し、フランス(CAC40)は4・75%、英国(FTSE100)は3・64%それぞれ下げた。いずれも今年最大の下落率となった。香港・ハンセン指数は2・66%下がった。
供給不足の懸念から上昇傾向が続いていた原油先物価格は、大幅に下落した。26日のニューヨーク原油先物市場で、代表的な指標となるテキサス産軽質油(WTI)の1月渡し価格の終値は前営業日比10・24ドル(約13%)安の1バレル=68・15ドルだった。一時は9月上旬以来の安値水準となる67・40ドルまで落ち込んだ。
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2021-11-27 02:45:02Z
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