【NQNニューヨーク=古江敦子】12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の12月物は前日比0.80ドル(1.0%)安の1バレル80.79ドルで終えた。米政府が原油の戦略備蓄を放出するとの観測や、原油需要が年末にかけて伸び悩むとの見方が売りを誘った。
バイデン米政権は足元のガソリン高を抑える目的で、一時的な輸出停止や原油備蓄の大規模な放出を検討中という。市場では「備蓄放出は日本や欧州など他国と協調して実施する可能性があるほか、放出ペース次第では年末時点の価格予想を2~5ドル引き下げることもあり得る」(JPモルガン・チェース)といい、短期的な相場への影響が警戒された。
石油輸出国機構(OPEC)が11日に公表した月報で今年の世界の原油需要見通しを下方修正したことも相場の重荷だった。原油高で中国など輸入国の需要が夏以降に伸び悩んでいるという。欧州やアジアの一部で新型コロナウイルス感染が再拡大し「年末に向けエネルギー需要に不透明感が意識された」(サクソ銀行)との声も聞かれた。
金先物相場は7日続伸した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である12月物は前日比4.6ドル(0.2%)高の1トロイオンス1868.5ドルで終えた。12日発表の11月の米消費者態度指数(速報値)で1年先の予想インフレ率が4.9%と13年ぶりの高さになり、インフレをヘッジ(回避)する目的の金買いを誘った。もっとも、外国為替市場でドルがユーロに対して上昇した局面ではドルの代替投資先とされる金の売りが出て、上値を抑えた。
通常取引終了後の時間外で、一時は1871.4ドルと中心限月として6月中旬以来5カ月ぶりの高値をつけた。
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2021-11-12 20:53:19Z
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