原油価格の高騰を受け、米バイデン政権は23日、5千万バレルの石油備蓄を放出すると発表した。米国の発表によると日本、中国、インド、韓国、英国などの石油消費国と協調して放出する。供給量を一時的に増やし、価格を下げるねらいがある。米国の呼びかけで主な消費国が協調するのは、極めて異例だ。日本も国家備蓄を初めて放出する方針だ。
米国は今後、数カ月かけて放出する。「必要に応じて追加措置を講じる準備ができている」としている。
ただ、協調放出でいったん原油価格が下がっても、すぐにもとに戻るとの見方もあり効果は不透明で、各国の放出量も不明だ。
英石油大手BPによると2020年の1日の石油消費量は米国が1717万バレル、中国が1422万バレル、日本が326万バレルと大量だ。指標となる米国産WTI原油の価格は米国の発表後も大きく変わっていない。
経済活動の再開で原油は値上がりしていた。10月下旬には、WTI原油の先物価格が1バレル=85ドル台と約7年ぶりの高値を付けた。足元では欧州で新型コロナの感染が再拡大していることもあり一時下がったが、米国ではガソリン価格が高止まりし国民の不満は高まっている。バイデン政権は協調放出で価格を抑え、支持率の回復につなげようとしている。
石油備蓄をめぐっては、過去に国際エネルギー機関(IEA)の要請に応じ、米国や日本など加盟国が放出した例がある。1991年の湾岸戦争や2005年の米国ハリケーン被害、11年のリビアの政情不安などだ。いずれも紛争や災害で供給不足の恐れがある状況を受けたもので、価格を下げることを目的とした放出はほぼなかった。
価格下げる放出は想定外
日本政府は難しい判断を迫られた。岸田文雄首相は「法的に何ができるか検討を進めている」とし、国家備蓄を初めて取り崩す案が浮上していた。
日本には国が所有する国家備…
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2021-11-23 13:19:00Z
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