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ソフトバンクG株が年初来安値、自社株買い発表なし-中国投資警戒も - ブルームバーグ

ソフトバンクグループ株が年初来安値を更新した。前日の決算発表で新たな自社株買いの発表がなく、一部アナリストは失望感を指摘したほか、中国企業に対する投資の先行きを不安視する売りも広がった。

  11日の日本株市場でソフトバンク株は一時、前日比2.7%安の6646円と反落。2020年11月20日以来の安値を付けた。

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ソフトバンクGの孫社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  孫正義は10日の決算会見で、自社株買いについて「大きな資産売却とかあったら発表してきたが、今回はこうした大きなイベントがなく、発表していない」と説明。一方で、ソフトバンクGの時価総額は50%ディスカウントされ、株価は割安だとし、「どこかのタイミングではやると思う」とも述べた。

  また、中国企業への出資に関しては「新たなルール、規制が始まろうとしている。様子を見てみたい」と指摘し、現在は消極的な姿勢を示した。孫社長によると、6月末時点の投資先の国別比率は米国34%、中国23%、中国を除くアジア25%、欧州13%。新規投資ベースでは、中国は全体の11%程度にまで減少しているという。

  ジェフリーズ証券シニアアナリストのアツール・ゴヤール氏はリポートで、自社株買いの発表がなかったことで「われわれは驚き、失望した」と述べた。

   シティグループ証券の鶴尾充伸シニアアナリストは、同日発表された4-6月期(第1四半期決算)を「ややネガティブ」と分析した上で、7-9月期(第2四半期)も中国の投資環境が悪化しており、ファンド事業の「投資損益は悪化する可能性が高い」とみている。

  4-6月期(第1四半期)の純利益は7615億円と、前年同期比で39%減少。前年同期に米スプリントの支配喪失に伴う利益を計上した反動が響いた。ビジョン・ファンド1号と2号からの投資損益も2.9%減の2879億円、外部投資家持ち分増減額の控除後で2356億円となった。

  このほか、孫社長がビジョン・ファンド2号に対し最大26億ドル(約2870億円)出資すると発表。孫社長個人の会社が共同出資し、孫社長は最大で17.25%を保有することになる。孫社長が保有するソフトバンクGの株式が2号ファンドに預託されることも明らかになっている。

ソフトバンクG株の過去1年の推移

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2021-08-11 01:09:52Z
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