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そごう・西武、大丸松坂屋、高島屋…デパ地下など入場制限スタート - 毎日新聞 - 毎日新聞

記者会見する新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=東京都千代田区で2021年8月12日午後4時48分、宮間俊樹撮影 拡大
記者会見する新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=東京都千代田区で2021年8月12日午後4時48分、宮間俊樹撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない状況の中、そごう・西武や大丸松坂屋百貨店、高島屋、三越伊勢丹は14日、食品フロアなどで人数制限を開始した。百貨店の混雑が問題となる中、各社とも感染拡大防止に知恵を絞っている。

 百貨店では、阪神梅田本店(大阪市)で7月26日~8月8日、地下1階と1階の食品売り場を中心に従業員計145人が感染。伊勢丹新宿店(東京都)でも12日までの1週間で53人が感染した。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は12日、東京の「人流5割減」を提言。対策の一つとしてデパートの地下食料品売り場などの人の流れ(人流)を挙げ、尾身茂会長は「デパ地下、百貨店の人流を強力に抑制してほしい」と訴えた。

 各社ともさらなる感染拡大を防ごうと躍起になっており、阪急うめだ本店(大阪市北区)では13日、混みやすい午後2~7時は地下の入り口を出口専用とし、エレベーターも停止しないよう設定。経路をエスカレーターに限ることで人流を管理しやすくした。

 三越伊勢丹は狭い場所でのミーティングの禁止や在宅勤務の推奨に加え、昼食休憩は1人で取ることにしたほか、社内の指針を見直し、感染予防効果が高いとされる不織布マスクの使用を「推奨」から「徹底」に改めた。東武百貨店は、食品フロアの入り口で担当者が目視で人流を確認しており、池袋本店では食品フロアの職員用休憩室に空気清浄機を設置したほか、従業員用の喫煙所を閉鎖した。

 各社が対策を強化するのは集団感染が発生する危機感に加え、休業という最悪の事態を避けたい思いもある。客足減に悩む百貨店にとって集客効果の高い「デパ地下」は一定の業績が見込める最後のとりで。ある大手百貨店幹部は「デパ地下の営業ができればそのぶん売り上げにつながる。お盆休みも開けたい」と話す。別の幹部も「休業要請にまでなると困る」と打ち明ける。

 一方、もとから従業員や客数も多い売り場だけに、人流の抑制といっても「入店してから売り場までの動線は細かく追えない。実際には目視で数えることになる」(東京都内の百貨店担当者)という。いつを基準にどの程度まで人流を抑えるべきか、分科会の提言も踏まえた自治体からの具体的な要請が現時点では示されておらず、実効的な対策を講じるのは容易ではなさそうだ。【松山文音】

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2021-08-14 08:26:16Z
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