
トランプ氏は繰り返しFRBに圧力をかけている(写真は11日の記者会見)=AP
【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領は12日、ツイッターへの投稿で「ほかの国がマイナス金利の利点を得ているなら、米国もその『ギフト』を受け取るべきだ」と主張し、米連邦準備理事会(FRB)にマイナス金利政策の導入を要求した。FRBは3月にゼロ金利政策を復活させたばかりだが、トランプ氏はさらなる金融緩和へ再び圧力をかけ始めた。
米経済は新型コロナウイルスによる活動制限で、雇用情勢が急激に悪化している。FRBは4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和を見送ったものの、パウエル議長は「あらゆる手段で経済を支える」と追加策を検討する考えを表明している。米政権は既に3兆ドル(約320兆円)の財政出動を発動しており、トランプ氏はマイナス金利政策で国債利回りのさらなる低下などを見込んでいる。
もっとも、FRBは「マイナス金利は適切な政策対応ではない」(パウエル議長)と否定的な見解を繰り返してきた。日本や欧州と異なり、生活者は短期国債で主に運用するMMF(マネー・マーケット・ファンド)を銀行預金と同様に使うことが一般的だ。マイナス金利を導入すればMMF市場が大混乱して、生活者も投資家もダメージが避けられないためだ。
FRBはトランプ氏から繰り返し金融緩和の圧力を受けてきた。パウエル議長は中央銀行の独立性だけでなく、市場の健全性にも配慮した政策説明が求められる。
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2020-05-12 22:35:18Z
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