【シリコンバレー=白石武志】米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は22日、過去に同社の売却を米アップルに打診していたとツイッターへの投稿で明らかにした。ティム・クックCEOに面会を求めたがアップル側は会議への参加を拒み、交渉は進まなかったという。
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ロイター通信が前日に報じたアップルのEV参入計画について言及した米調査会社幹部のツイートに返信するかたちで、マスク氏は「モデル3計画の暗黒時代に、アップルがテスラを買収する可能性を議論するためティム・クック氏にコンタクトをとった」と明らかにした。
マスク氏によると買収額は現在の時価総額(約6070億ドル=約62兆円)の「10分の1だった」というが、クック氏は「会議への参加を拒んだ」という。テスラの時価総額は小型車「モデル3」の量産を始めた2017年半ばから10倍近くに膨らんでおり、アップルは結果的に投資機会を逃したことになる。マスク氏の発言について、アップルの広報担当者はコメントを避けた。
マスク氏はモデル3の量産が難航し、株価下落を見込んだ空売り勢の攻勢にさらされていた18年8月にツイッター上で突如として株式を非公開化する計画を公表し、その後約2週間で撤回している。当時はサウジアラビアの政府系ファンドからの資金調達をめざしていたが、並行してアップルへの売却を模索していたもようだ。
ロイターはアップルが24年のEV生産開始をめざし、「モノセル」と呼ぶ画期的な車載電池技術の開発に力を入れていると報じている。マスク氏はこの点についても「モノセルは電気化学的に不可能だ」と述べ、「本当だとしたら奇妙だ」などとコメントした。
アップルのEV参入計画の報道を受け、22日の米国市場でテスラ株は前日比1%安となり2日連続で下げた。一方のアップル株は成長への期待から3%高で取引を終えた。マスク氏は本来は表に出ることのないM&A(合併・買収)交渉の舞台裏を明かすことで、アップルのEV参入意欲に懐疑的な見方を示す狙いだったとみられる。
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2020-12-22 22:37:02Z
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