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世界経済は21年に急回復へ、米国が主導-OECDが予想上方修正 - ブルームバーグ

経済協力開発機構(OECD)は米経済がバイデン政権の追加経済対策をてこに急回復し、世界経済を想定された以上の成長に導くだろうと予想した。欧州が取り残されるリスクも指摘した。

  OECDは9日公表した経済見通しで、世界経済の生産が2021年半ばには新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準を上回ると予想。主要国・地域が20年終盤に予想以上の底堅さを見せたことやワクチンの有効性を示す証拠の増加、各国政府が需要を刺激する追加策を打ち出したことを指摘した。

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The OECD raises its forecasts for economic growth this year and next

Source: Organization for Economic Cooperation and Development

  OECDは21年の世界成長率見通しを5.6%と従来の4.2%から上方修正。米国は6.5%と前回予想から2倍以上に引き上げた。OECDのモデルは米経済対策が導入後最初の1年間で米生産を平均で3-4%程度押し上げることを示唆したという。

  米国の借り入れコストと原油価格はここ数週間でパンデミック前の水準を回復。インフレ期待の高まりは、景気回復を支えるため長期にわたる金融緩和を約束している中央銀行に再考を迫る圧力となる。

Stronger Growth

The OECD expects global GDP to expand 5.6% this year

Source: Organization for Economic Cooperation and Development

  こうした課題に加えてOECDは、セクターおよび国・地域間の格差拡大について警告。米国の21年成長率が中国の7.8%へと近づく一方、ユーロ圏は3.9%にとどまると予想した。日本は2.7%見通しとしている。

  米国の高成長は主にカナダとメキシコに好影響を与えると見込まれるが、欧州はより緩やかな回復にとどまる見込み。新型コロナ対策の制限措置が続いているほか、景気刺激措置の総額が「相対的に少ない」とOECDは指摘した。フランスとイタリアの今年の成長率予想は、若干引き下げた。

  今年と来年の予想によれば、イタリアやスペイン、英国などはパンデミックで失われた生産を22年中に取り戻すことはないとみられる。

不確実性

  OECDはワクチン接種の加速で支出と信頼感がさらに高まる可能性と、ウイルスの変異がパンデミック終息を妨げ失業や倒産が増える可能性の双方に言及し、見通しには「相当のリスクがある」としている。

  「政策の最優先課題は、必要なあらゆるリソースを投入してワクチンの製造と投与を可能な限り迅速に全世界で進めることだ。命を救い所得を守り、人々の生活への封鎖措置からの悪影響を抑えることが重要だ」との見方を示した。

  不確実性は、財政政策を経済情勢によって調整しつつ的を絞って実施する必要性を意味するとOECDは指摘。同時に、慎重過ぎることを恐れず尚早な支援引き揚げを避けるよう繰り返し呼び掛けた。

  中央銀行も、総合インフレ率が目標を一時的に上回っても超緩和的な政策を維持する必要があると論じた。

原題:U.S. Stimulus Set to Boost Global Economy as Europe Lags Behind(抜粋)

(第6段落以下を追加して更新します)

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2021-03-09 10:09:43Z
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