アメリカ司法省は、IT大手のグーグルがインターネットの検索や広告の分野で独占的な地位を利用して競争を妨げているとして、日本の独占禁止法にあたる反トラスト法違反の疑いで提訴しました。1990年代にマイクロソフトを訴えて以来の大型訴訟で、法廷闘争の行方しだいでは巨大IT企業のビジネスモデルに大きな影響を与えそうです。
アメリカ司法省は、20日、インターネットの検索や広告の分野で反トラスト法に違反した疑いでグーグルを提訴しました。
司法省は、グーグルはアメリカのネット検索で90%近いシェアを持つなど、独占的な立場を持っており、競合他社のサービスを締め出しているとしています。
中でも、スマートフォンなどで自社の検索サービスが初期設定となるよう、多額の金銭を支払ってアップルなどのメーカーと契約を結んでいることを問題視しています。
グーグルは、「提訴には重大な欠陥がある」と反発していて、今後、激しい法廷闘争になる見込みです。
今回の提訴は、1998年にマイクロソフトを訴えて以来の大型訴訟で、このときは、最終的に和解しましたが、一時、会社の分割命令まで出されました。
グーグルは、ネット検索をはじめとするさまざまなサービスを利用者に無料で提供し、広告収入を得るビジネスモデルでグループ全体の売り上げが日本円でおよそ17兆円に上る巨大IT企業に成長しました。
しかし、法廷闘争の行方しだいでは事業の在り方の見直しを迫られる可能性もあり、今回の提訴は世界的な関心を集めています。
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2020-10-21 02:54:48Z
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