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自由のパラドックス 「パクスなき世界」を考える - 日本経済新聞

「Pax(パクス)」――。古代ローマの人々は平和と秩序の女神をこう呼びました。20世紀は「パクス・アメリカーナ(米国による平和)」の時代だったといえます。米国が旧ソ連との冷戦に勝利し、民主主義と自由主義経済による繁栄が続くとの見方が世界に広がりました。

それから30年余り。大衆迎合主義(ポピュリズム)や強権主義が世界で勢いづき、民主主義の後退を指摘する声は珍しくなくなりました。冷戦下に自由を希求した国々が強権体制に傾くパラドックス(逆説)が広がり、新型コロナウイルスの世界的流行が格差や対立、不信や矛盾をあぶり出しています。

連載「パクスなき世界」の第2部では、自由と民主主義の未来をみなさんとともに考える機会にしたいと思います。

【「パクスなき世界」第2部連載予定】
(1)民主主義、少数派に
(2)沈下する中間層
(3)異次元債務に市場沈黙
(4)国民守り切れぬ国家
(5)技術は「鋭すぎる利器」か
《対論》岩間陽子氏VS室橋祐貴氏

パクスなき世界へ

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2020-10-23 20:00:00Z
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