【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は23日の講演で「世界景気にはさらに減速の証拠がみられる」と指摘した。米経済そのものは「個人消費がけん引して良好だ」と主張しつつも「成長持続へ適切な行動を取る」と明言し、追加利下げに含みを持たせた。ただ、9月中旬の次回会合で追加緩和に踏み切るかは明言するのを避けた。
パウエル氏は23日、米ワイオミング州で開いた国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演した。FRBは7月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)で10年半ぶりの利下げに踏み切り、市場は9月中旬の次回会合で追加緩和を決断するとみている。
パウエル氏は「7月の会合後、株式市場は不安定で、世界的に長期金利が急落した」などと警戒感を示した。さらに「米経済の成長持続へ適切に行動するだろう」と述べ、景気見通しが改善しなければ、追加利下げに踏み切る考えを示唆した。
ただ「米経済活動は良好で、物価上昇率も目標の2%に戻っていくようにみえる」とも主張。9月の次回会合で追加利下げに踏み切るか明言するのは避けた。先物市場はほぼ100%割合で、次回会合での利下げを織り込んでいる。FOMC内には利下げに慎重な意見が残っており、パウエル氏も「貿易問題などの進展を慎重に見極める」と述べるにとどめた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48953380T20C19A8MM8000/
2019-08-23 14:00:00Z
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